■「遠い国の話」ではない
今回の1600億円はすでに支出が決定しているという。では、いまから声を上げても遅いのではないか――。
「助成の条件の一つに『10年間の事業継続』があります。市民社会の反発によって事業を継続困難に追い込めば、助成を取り消すこと不可能ではないでしょう」
そして平山さんは、ガザで起きていることを「遠い国の出来事」として見過ごすことは、日本の安全保障にも跳ね返ってくると指摘する。
「『強い者が勝てばいい』『力でねじ伏せればルールなんてどうにでもなる』という価値観がまかり通れば、それは日本の安全保障も脅かします。そういう世界で生き残れるのは、力の強い国だけです」
つまり、今回の1600億円だけの問題ではない、ということだ。
「ここで『イスラエル企業との取引にはリスクがある』と政府や自治体、企業に認識させることができれば、これからイスラエル企業を誘致しようとする自治体への牽制にもなります。粘り強く市民が声を上げる意味は、そこにもあると思います」
私たちの税金を、どこに何のために使うのか。その選択もまた、決して戦争と無関係ではない。
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