昨年11月の国会で高市早苗首相(65)から飛び出した「台湾有事発言」を発端に冷え込んでいる日中関係。そんななか、日本国際貿易促進協会の会長として中国を訪問している岩屋毅前外相(69)が、9月28〜29日に習近平政権の高官と相次いで対談し、対話の糸口を探った。
「岩屋氏は28日、王毅外相(72)と北京で会談しました。王毅外相側からは、台湾問題をめぐる高市首相の“誤った”言動を是正するように要求が。近ごろの中国は日本を『新型軍国主義』と批判することがありますが、これについて、岩屋氏からは『新型軍国主義という批判は控えて欲しい』と訴えたといいます。また、29日には何立峰副首相(71)とも会談。その後、岩屋氏は『(中国は)日本との経済交流、民間交流に決して後ろ向きではない、むしろ前向きであると受け止めました』とコメント。レアアースの対日輸出許可の迅速化なども求めたといいます」(政治部記者)
岩屋氏は今回、日本企業の役員ら50人の代表団を率いて訪中。経団連の筒井義信会長(72)は29日の会見で、「(岩屋氏の訪中について)非常に評価しております。今後、対話による意思疎通を通じて関係改善の努力を引き続き継続していくことが重要だということに尽きると思います」とコメント。木原稔官房長官(57)は同日、詳細なコメントは控えつつ、「日中間では懸案や意見の相違があるからこそ、日中間の幅広い分野での重層的な意思疎通を行っていくことが重要」と述べていた。
いっぽう、SNSでは一部で、訪中した岩屋氏に対して「媚中」「ハニートラップ」「売国奴」といった憶測に基づいた言葉が寄せられていたが、SNSでは以前から中国と絡めた“岩屋叩き”は絶えず行われてきた。
「岩屋氏をめぐっては、石破内閣で外務相に就任した’24年ごろから、中国と結びつけた批判や、なかには誹謗中傷めいた発言が絶えませんでした。今年2月の衆院選後に出演した番組での説明によると、中国人向けのビザ発給の緩和措置の方針を打ち出したことがきっかけだったといいますが、これは、中国が日本人の短期滞在ビザを免除したことを受けての措置でした。また、岩屋氏は’25年の『デイリー新潮』で赤坂宿舎の“侵入事件”が報じられたことがありました。記事によると、岩屋氏の自室に40代ぐらいの見知らぬ女性が侵入していたと。女性は警察の調べに“岩屋大臣に呼ばれた”などと話したそうですが、岩屋氏はおろか、外務省関係者も女性と面識がなかったといいます。この記事をめぐっても、一部では“中国のハニトラ”など根拠のない言説がSNSで飛び交いました」(前出・政治部記者)
そして、先述したように、今回の訪中をめぐっても、中国絡みの誹謗中傷めいた言葉を受けている岩屋氏。そんななか、岩屋氏に対する同情を述べたのが、石破内閣でデジタル相を務めた平将明衆院議員(59)だ。
平氏は29日に出演したYouTubeチャンネル「魚屋のおっチャンネル」の生配信で、岩屋氏をめぐるSNS上の声について、「(岩屋氏は中国に)経済人を連れて行ってんだよな。あれもなんかさ、ないことないこと言われて可哀想だね岩屋さん。ひどいね」とコメント。さらに、議員宿舎の侵入事件について、「女性が部屋にいたって。俺、真相知ってんだけどさ。ちょっと言えないんですよ。事情があって」と言及した。
いっぽう、「別にハニートラップでもなきゃ彼女でもないわけ。何でもないわけ。ただ、ちょっと色々問題を抱えている人なんで、あんまり詳細を言えないわけよ。やっぱり、人権の話にもなるしね」と配慮。これについては、岩屋氏も国会答弁で、侵入した女性に関して「精神的にかなり不安定に見えた」と説明していた。
その上で、「それを黙っているのをいいことにさ。彼女がいたとかさ、中国のハニートラップだとかさ。ひでぇ」と呆れるように述べた平氏。かつて石破内閣を支えた仲間として、見過ごすことができなかったのかもしれない。
