俳優の渡辺謙(50)が主演した映画『沈まぬ太陽』が24日、全国403スクリーンで公開され、東京・日比谷スカラ座での初日舞台挨拶が行われた。85年の日航機墜落事故を取り上げ、実在の人物や企業、遺族を傷つける可能性から映像化不可能といわれた作品で、今回も何度も壁にぶつかってきた。渡辺は「ここまで来るまでに、どれだけ大変な思いがあったか……」と男泣き。やっとの思いでこぎ着けた初日舞台挨拶は、渡辺自らのプロデュースだ。日航機墜落事故で父親を亡くし、映画の途中休憩時(10分間)に流れる楽曲『祈り(永遠の紀億)』を演奏するバイオリン奏者・ダイアナ湯川(24)をイギリスから招き、湯川による同曲演奏で犠牲者520人を追悼。彼女の奏でる音色に、観客は涙した。渡辺は「リーマンショックがあって、政権交代も起きた。日本を見つめ直し、もう一度前を向こうよという時代に来た。本当にいいタイミングだったと思う。この映画が、厳しい社会情勢の中で苦しい思いをしている人たちの希望、灯火になってくれたら」と語気を強めた。(撮影:横山孝行)

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