11日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで映画『悪人』の初日舞台挨拶が行われ、出演者の妻夫木聡(29)、深津絵里(37)、満島ひかり(24)、樹木希林(67)、柄本明(61)と李相日監督(36)が登壇した。同作は、作家・吉田修一(42)の同名小説を映画化。九州の地方都市で起きた殺人事件を発端に、加害者の男(妻夫木)と彼を愛してしまった孤独な女(深津)の行方を、事件に関わる人々の心の闇も交えて綴った人間ドラマである。深津は本作の演技が評価され、7日に発表された『第34回モントリオール国際映画祭』で主演女優賞を獲得している。妻夫木は、「この日のためにすべてを捧げてきたので、初日を迎えられて嬉しい。この作品は転機になった。本当に辛かった日々。ようやく、(作品が)羽ばたいていった気分。一人でも多くの人が、日本映画の底力を感じてもらえたら」と目に涙を浮かばせながら挨拶した。トロフィーを手にした深津は、「とんでもないご褒美をいただいた気分。この重みを忘れないようにしなくてはいけない。みんなで勝ち取った賞。できすぎなくらいです」と喜びを語った。(撮影:江口明裕)

関連カテゴリー:
関連タグ: