12月19日の「最終回2時間スペシャル」で、42年5ヶ月続いた歴史的ドラマ『水戸黄門』がファイナルを向かえる。そこで、初代「格さん」横内正(70)と、二代目「助さん」&五代目「黄門さま」里見浩太朗(75)の2人に、撮影秘話を語ってもらった。

――格さんが印籠を出すシーンが定着したのは、横内さんのときからですよね?

横内「そうだね。最初はご隠居が袱紗に包んで持っていて、ここぞというとき僕に渡していたんだけど、いつの間にか、僕が常にふところに入れていて、出すのが定番になったね」

里見「横ちゃんは、NGがすくなかったよね。初代黄門さまの東野英治郎さんがいちばん多かった(笑)。その次に多かったのが僕。横ちゃんは、ちゃんとセリフを覚えてきてたからね。僕なんかは、ずぼらの習性がついちゃって、セットで覚える癖がついてる」

横内「僕も浩ちゃんを見習って、セットで覚えられるようになったけど(笑)」

里見「NGが多くなりがちなのは、歩きながらの撮影だね。覚えているなかでは、東野さんはNGが9回もいったの。『ご隠居、いい加減にしろよ』なんて言ってたら、次に僕が連発して、なんと連続12回!」

横内「12回!」

里見「当時はビデオではなく、フィルム撮影ですからね。NGを連発すると、カメラマンに低い声で『ただじゃねぇぞ、フィルム』って、よく言われたね(笑)」

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