放射線環境地学を専門とする琉球大学の古川雅英教授によると、家庭内にも、気がつかないうちに放射能に汚染されている物や箇所があるという。つまり、家の中に「超局所的ホットスポット」が潜んでいる可能性があるというのだ。

「傘や靴の汚染、またそれらが置かれている玄関が要注意ポイントですね。雨や雪に溶けて降ってきた放射性物質は傘に付着します。特にビニール製ではなく布製の傘は、繊維の間に放射性物質が入り込み蓄積していきます。またアスファルトの上は、土と違い放射性物質が漂っており、歩いているだけで、それが靴についてしまいます」

それゆえに、複数の傘や靴が置かれた玄関は、それらから落ちた放射性物質が蓄積している可能性があるという。また、エアコンに外気を取り入れるフィルターも汚染警戒ポイントだ。また、特に教授が「超局所的ホットスポット」に挙げ、注意をうながすのが「子供の靴ひも」だった。

「子供の場合、そのひもを結んだり、靴を履くときに手に付着することもあり、もし、そのまま舐めたりすると、体内に放射性物質を取り込むことになります。これは非常に危険です」

米国の教授も、日本の子供の靴ひもから、80ベクレルという高濃度の放射性セシウムが検出された調査結果を示し、「ひもをいじった手から消化器官に入り、内部被爆を起こす」と、警鐘を鳴らしている。

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