2月11日、東京・丸の内TOEIで、映画『はやぶさ 遥かなる帰還』の初日舞台挨拶が行われた。発表会には、俳優の渡辺謙(52)、江口洋介(44)、夏川結衣(43)らが登場した。

本作は、小惑星イトカワの微粒子をカプセルに入れて地球に持ち帰った世界初の偉業を支えた人々を描いたものである。2010年6月に構想が立ち上がってから、約1年8か月、満員の観客に拍手で迎えられた渡辺は「本当に少しずつ、この映画を届けるために動いてきた。もっとうれしい気持ちになるはずだったんですけど、なんだろう…。一抹の寂しさも感じております」と感無量のようであった。撮影を振り返り、夏川は「ウーメラ砂漠の撮影では、江口と小澤さんと一緒でしたが、江口さんがすごい雨男で、こんな雨男は初めて見ました」と話すと、江口は「どうなるかと思いましたが、僕が先に帰ってよかったです」と苦笑いしていた。

撮影が東日本大震災後だったことから、渡辺は「災害を受けた日本にとって、この映画がどういう役割を果たし、僕たちに何ができるのか、との思いで作った。精神的に『ほふく前進』するような撮影だった」と想いを語っていた。(撮影:柴田悟)

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