お母さんとやんちゃな子供たちの、仲よく手を洗う光景といえば、ライオン『キレイキレイ』のCM。『きちんと殺菌し、楽しく家族の清潔習慣を応援する』がブランドコンセプトで、ハンドソープのほか、消毒液やうがい薬など、子供にも使いやすい商品を幅広く展開している。

’97年に初登場したお母さんと子供たちのCMキャラクターも、今やすっかりおなじみに。その生みの親は、イラストレーターの上田三根子さん。ブランドを開発していた当時、担当者があるイベントで偶然、上田さんのイラストを目にし、可能性を感じて仕事を依頼したそうだ。

「『キレイキレイ』の発売以前にあった石けん類は、少し気取った商品や、殺菌効果を前面に押し出した商品がほとんどでした。そこで『子供の清潔を考えるという等身大の母親像を表現し、家族みんなで楽しく使える』ということを伝えたいと考えました」(同社・ビューティケア事業部)

そうしてできあがったのが、いつも明るく元気で、ときどきおっちょこちょいの『キレイママ』、外で遊ぶことが大好きな小学生の『よしおくん』、洋服やリボンなど、オシャレが好きな幼稚園児の『よしこちゃん』の『キレイキレイファミリー』キャラクターだった。

じつは『キレイキレイファミリー』の家族構成は4人。3人の他に電気製品エンジニアの『キレイパパ』がいる。だが、現在アメリカ工場へ出張中のため、残念ながらいまだCMには登場していない。

「シンプルでも飽きがこなくて、時間がたっても古いと思われないキャラクターデザインを心がけました」と語る上田さんだが、当初はここまで長く愛されるキャラになるとは、想像しなかったという。

「今では、家庭内はもとより飲食店などでも見かけ、キレイキレイとキレイキレイファミリーが広く愛されていると感じ、うれしく思っています」

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