4月5日の『キリンチャレンジカップ』で優勝したなでしこジャパン。だがそのとき、エース・澤穂希選手(33)は試合会場にいなかった。3月の『アルガルベ杯』でめまいなどの症状を訴え、戦線離脱中の澤だが「なでしこメンバーの活躍の裏には、澤選手からのバックアップがあった」とスポーツ紙記者は言う。
「これまで公になることはなかったんですが、澤選手は日ごろ『澤ノート』というものを書いているそうです。初めて全日本のメンバーに選ばれた18年前から書き続けている。その日の練習内容や体調、試合があれば、その経過と結果、自分のプレー内容などが細かく書かれているんです」
その澤ノートの内容が後輩・大野忍選手(28)を通じ”裏指令”として、なでしこメンバーたちに伝えられているという。サッカー関係者によると「技術論や戦術論はもちろんですが、とくに後輩たちが共感しているのは、ノートの端に書かれた彼女の人生観や、メンタル面に関することのようです」。
ノートに書かれている澤の言葉とは——
《悩みがあることは良いこと。目標があるから人は悩む》
《あなたは人の見ていない所で努力している。でも、知っている人は知っている》
《困難は、それを乗り越えられる人だけにやってくる》
不在のエースからの言葉に、メンバーたちは優勝で応えたのだ。