4月29日早朝、群馬県藤岡市の関越自動車道で起こった死のバス悲劇。金沢発東京ディズニーランドホテル行きの深夜高速バスが時速90キロで防音壁に激突した事故は、重軽傷39人死亡者7人、高速道路での単独事故としては史上最悪のものとなった。

亡くなった7人のひとり、長谷川茉耶さん(享年23)の父・利明(52)さんが、無念の胸中を本誌に語ってくれた。

「当日は、私が高岡駅まで見送りに行きました。旅行会社の社名の入ったバスがいつまでたっても来ない。出発予定の11時20分には1台のバスを残してみんな出発してしまって……」

するとそのバスのほうから「駅前に止まっているバスがそうです」と連絡があり、茉耶さんは飛び乗ったそうだ。利明さんが運転手らしき男性に「よろしくお願いします」というと「わかりました」と答えたのをハッキリと覚えているという。

「バスが発車してしばらくすると、0時15分に娘からメールが送られてきました。『ありがとう。行ってきます』という簡単な内容です。バスに乗るときは慌ただしくてゆっくり挨拶もできなかったからだと思います。私は『気をつけて楽しんできてください』と返信しました」

これが娘との最後のメールになってしまった。その4時間30分後、茉耶さんは事故に遭った。

「年ごろにもなってますし、ゆくゆくはお嫁にも行きたかったろうと思います。彼氏もいたんです。私には言いませんでしたが、私の母には『私が嫁いでこの家から出たら、みんな大丈夫かな』と結婚後の家族を心配するようなことも漏らしていたようです。そんな将来が一瞬にして絶たれてしまった。バス会社に対しては怒りしかありません」