「『美代子被告ら男女数人が民家で見つかった3人を殺害した疑い』が強まったとして、兵庫県警は彼女の自宅マンションと貸し倉庫の家宅捜索を始めました」(社会部記者)
兵庫県尼崎市の「連続怪死事件」で、角田美代子被告(64)に捜査のメスがいよいよ迫ろうとしている。10月26日、兵庫県警は彼女の自宅マンションなどを家宅捜索。また美代子被告の関係者は、同市の民家の床下から遺体で発見された3人について「ここで数日間監禁された結果、衰弱した」と証言しているという。
標的にした家族をしゃぶり尽くすだけでなく、保険金殺人に関与していたとも言われている美代子被告。だが、なぜ彼女はここまで徹底的に周囲の家族を崩壊させるのか。犯罪心理学にくわしい東工大の影山任佐教授は、美代子被告についてこう分析する。
「おそらく戦後最悪の猟奇的犯罪になるであろう今回の事件では、角田被告の異常なまでの攻撃性が見られます。保険金目的なら、ここまで被害者を追い込む必要性はないはず。にもかかわらず、彼女は徹底的に被害者家庭を崩壊させる。なぜそこまでするのかと言われれば、彼女にとって家庭を崩壊させること自体が“喜び”であることが考えられます」
今後について、凶悪犯罪に詳しい山口宏弁護士はこう話す。
「直接手を下していないとはいえ、そそのかした教唆犯のほうが重く罰せられることもあります。共犯と見られる可能性もあるでしょうが、いずれにせよ死刑が予想されます。裁判員裁判で裁かれることになりますが、事件をいくつかにわけて事実認定をしていく異例の分割裁判になるのではないでしょうか。複雑な人間関係を整理する以上、準備に3年。刑の確定は早くて5年後になるでしょう。彼女はそれほど多くの人を巻き込んできたのです」