3月26日午前11時半ごろ、都内の病院の地下駐車場に赤ちゃんを抱いた夫婦が姿を現した。この日の朝は摂氏6度と、この時期としてはとても冷え込んでいた。“おくるみ”の上から白いコートを着せられて出てきた、この完全防備の赤ちゃんこそ、3月22日に生まれた待望の市川宗家の跡取り、市川海老蔵(35)と小林麻央(30)の長男だ。
「出産5日目でしたが母子ともに健康。海老蔵さんが来るころには荷物もまとめられ、いつでも退院できる状態でした。病室では赤ちゃんを中心に麻央さんのお母さんたちと写真やビデオを撮っていたようでした」(歌舞伎関係者)
海老蔵が病院入りしてからわずか15分後、車に乗り込んだ夫妻は病院をあとにした。運転する海老蔵の表情は、これまで見たこともないような笑顔だった――。夫妻が真っ先に向かった先は、海老蔵の実家だった。
「長女が誕生した時は、麻央さんの実家に先に向かったのですが、海老蔵さんも麻央さんも、世継ぎを一刻も早く團十郎さんに見せたかったのでしょう。海老蔵さんの自宅前には朝から報道陣がいましたが、彼のマネージャーが『今日はこちらには帰りません』と言いに来たころには、車はもう実家の中に入っていました」(後援会関係者)
夫妻はすぐに團十郎さんの遺影が飾られている部屋に向かい、手を合わせて父親が待ち望んでいた“悲願の跡継ぎ”の出産報告をしたという。3月28日には“お七夜”を迎え、成田屋には久しぶりに明るい笑い声が響いていた――。