「原さんの実家は天ぷら屋さんなのですが、原さんのお母さんはこのところお店に出ていません。ずっと義理のお姉さんがお店を切り盛りしていましたが、その若女将もしばらくお店に出なかった時期もありました。どうしたのかな、と思っていましたが…」(常連客)

神奈川県にある明治創業の老舗天ぷら割烹を実家に持つ原由子(56)。5代目店主の実兄をはじめ実母、義姉など一家で営んできた店が苦境に見舞われていた。4年間続いた原の連載エッセイの最終回で夫の桑田佳祐(57)だけでなく肉親2人の闘病を初めて明かした。
《実は同月(09年4月)、実家では母と義姉が相次いで脳疾患に倒れ入院。母は徐々に回復しましたが、義姉は厳しい状態が続きました》(『朝日新聞』3月29日付夕刊)

「お母さんが倒れたのは、脳梗塞でした。幸い、軽い梗塞で発見も早かったため、大事には至りませんでした。大変だったのは、義姉が突然、倒れたときだったそうです。小脳出血と診断され、数カ月、意識が戻らなかったそうです」(原家の知人)

原は、車で1時間かけて母親と義姉の看病に通っていたという。
「お母さんは軽度でしたが、お義姉さんは、ICU(集中治療室)から出ても意識のない状態が続きました。24時間完全看護だったので、由子さんはしばらく、ただそばにいて見守ることしかできなかったそうです」(前出・原家の知人)

 原の母親は、もともと大の宝塚ファン。義姉も学生時代にフォークソング・グループを作り活動し、卒業後はCMソングなども歌っていたという音楽一家だった。入院から3カ月、桑田の音楽が義姉の意識を呼びもどす大きな力に――。連載エッセイではこう綴った。
《病院に通いながらレコーディングした曲が、図らずも病院をテーマにしたドラマ「赤鼻のセンセイ」の主題歌「夢をアリガトウ」。桑田が作ってくれた曲に私自身が励まされた日々。7月、義姉の意識が戻り、初めて笑ってくれた時には兄と抱き合って泣き笑いしました》

 母、義姉、夫と相次ぐ看護を通じて、原は音楽こそ“命の原動力”になると強く感じたに違いない――。

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