いま大人気のNHK朝ドラ『あまちゃん』。宮藤官九郎の脚本は、’80年代を中心とした過去の流行や笑えるやり取りなど話題に事欠かない。その世界観には、さなざまな現実のモデルがあった。『あまちゃん』世界の元ネタを探ってみると……。
アキたちが通う「北三陸高校潜水土木科」は、「種市高校海洋開発科」を参考にしている。日本で唯一「南部もぐり」の技術を継承している同校は、北三陸市のモデルとなっている久慈市の北の「岩手県九戸郡洋野町」にある。この「洋野町」は、’06年に市町村合併するまで「種市町」だったのだ。種市先輩(福士蒼汰)の名前の由来は、この地名からということで間違いないだろう。ちなみに、ドラマの潜水実習シーンは、種市高校のプールで行われた。
北三陸鉄道のモデルとなっている「三陸鉄道株式会社」は、6月1日から海女スタイルのガイドがつくお座敷列車を運転することに。「ガイドをするのはうちの女性社員です。アキちゃんのような絣(かすり)のコスチュームを着る予定です」と担当者。
「うに弁当」として販売していた三陸名物は、ドラマ人気にあやかって「うに丼」(1,300円)に装いを変えて登場する。また、ドラマ中での“ミス北鉄コンテスト”は、今から32年前に三陸鉄道の開業イベントで開かれたミスコンが元ネタだったらしい。
『あまちゃん』で全国区になった「南部もぐり」だが、その名もズバリ「南部もぐり」という和菓子も発見!あのヘルメット形をした「もなか」は、白あんに細かく刻んだこんぶがまざっているのが特徴だ。「約40年前うちの父が、なにか種市でお土産になるものを作ろうと考え、海産物をまぜることを思いついたんです」と、板垣菓子店店主。このもなかをネタに、ドラマになにか登場するかも?