昼ドラの“ドロドロ路線”を確立した『牡丹と薔薇』。姉(大河内奈々子)の幸せを破壊することに、情熱を燃やす妹を演じた小沢真珠(36)は、この作品が昼ドラのデビュー作だった。

「現場に入る前、『昼ドラは収録スケジュールがかなりたいへんだよ』と聞いてはいましたが、私の場合は、それよりもキツい性格の役が初めてで。とにかく役のキャラクターと、(脚本の)中島丈博先生の台本の中身がすごすぎて(笑)、『私にできるの?』ということで頭がいっぱいでした。しばらくは『こんな暴言を吐いてしまって……』とストレスを感じて、落ち込んだりしました。でも慣れてくると、こんどはこの世界にどっぷりはまって、ドラマの面白さを実感できるようになりました」(小沢真珠・以下同)

 言い合い、怒鳴り合いのシーンは当たり前。毎日、誰かが泣き叫ぶという激しい展開が続いたが、演出家から『昼ドラだからこういう演技を』というような、特別なリクエストはなかったという。

「とにかく、台本にパワーがあったので、私たちはそのとおり、素直にやっていました。リハーサルを含めて『何言ってんのよ!』みたいなセリフを何度もぶつけ合うと、だんだんスポーツみたいな感じになってくるんです。信頼関係ができていないと本気でぶつかれないんです。役のうえでは対立していましたが、奈々ちゃんとは『思いっきりやろうね』と、チームのようでした」

その後も昼ドラでは、さまざまな役柄に挑戦している。同じく中島氏が脚本を担当した『赤い糸の女』では、怒りのあまり般若の面をつけ、ヒロインを追い詰める女性を演じて話題になった。そんな彼女にとって、もっとも印象に残る昼ドラの場面とは?

「やっぱり『牡丹と薔薇』で夫に“財布ステーキ”を出すシーンですね。夫の牛革の財布を焼いて、お皿に出すというくだりなんですが、すごく特別なシーンでしたから、緊張しました。般若の面のときには『あ、般若ですね』という感じで、もう、多少のことでは驚かなくなっている自分がいました(笑)」

 昼ドラに出演して以降、バラエティ番組にも出演するなど、仕事の幅が広がった。女優としての心境にも変化が?

「がらりと変わりました(笑)。じつは私『牡丹と薔薇』に出るまで、女優という仕事を手探りでやっていた感じだったんです。『ボタバラ』ブームといわれたのもうれしかったし、濃いキャラを3カ月やり切って、改めて女優を続けていこう、もう一度、演じることを勉強しようと思いました」

 インタビュー中、同席した昼ドラ担当のプロデューサーからは「いつか、小沢さんの『美魔女アクションもの』もいいかも」という案も飛び出した。本人としては?

「アクションは歓迎ですけど、衣装がレオタードみたいなものだと、事務所と相談しないと!(笑)でも、実現したいですね」