ドラマ不振の今期、爆発的ではないけれど、ジワジワと注目を集めているドラマ『三匹のおっさん』。地味め作品の何が共感を呼んでいるのか? 出演俳優とプロデューサー、エンタメ学准教授の3人に、人気の理由を聞いてみた。

【ウケる1 三匹の仲のよさが画面からビシビシ伝わるから】
「僕は、初対面の人と打ち解けるのに時間がかかるんですが、北大路欣也さんと泉谷しげるさんのお2人とは最初から気が合い、本当の幼なじみみたいでした」
 そう話すのは、“三匹”の頭脳派ノリこと、有村則夫を演じる志賀廣太郎さん(65)。居酒屋のシーンで、待ち時間におでんを食べていたときのこと――。

「卵好きの泉谷さんが『コレ、オレの』とキープしていたのを、北大路さんが横取りして食べたの(笑)。『先輩、何するんだ~、それオレの卵!』と騒ぐ泉谷さんに、北大路さんもイタズラっぽく『あ~うめぇ~』だって。僕は『子供みたい~』と、3人で大笑い。この延長で芝居しているから、ほんと楽しくてね」

【ウケる2 しゅうとめ・中田喜子×嫁・西田尚美のバトルに共感】
「中田喜子さんは、笑顔で夫を手のひらで転がしながら、嫁にはチクリと嫌みをいうしゅうとめ役を楽しんで演じてくれています」

 そう話すのは山鹿達也プロデューサー。また、江戸川大学エンタメ学准教授・西条昇氏もこう語る。

「『渡る世間は鬼ばかり』でおなじみの中田さんは、美人で嫌みがなく女性に人気で、50~60代の男性の憧れの存在。嫁役の西田さんも同姓に嫌われないからこそ、二世帯住宅の嫁しゅうとめバトルに、『ウチと同じ』と共感の声も多く、物語にスパイスが利いています」

【ウケる3「三匹」モノは25年ごとにヒットする】
「日本社会が少し勢いづく約25年ごとに『三匹』モノがヒットするんですよ」(西条氏)

 丹波哲郎の『三匹の侍』は高度経済成長期、東京五輪開催前年の’63年に大ヒット。高橋英樹、役所広司、春風亭小朝の『三匹が斬る!』はバブルまっただ中の’87年。そして、アベノミクス+東京五輪開催が決定した現在は『三匹のおっさん』が人気に。

「野良犬的ワイルドな『三匹』がキーワード。二枚目の主人公を核に、クール&笑いのトリオバランスがいい。庶民の声を代表する三匹が、悪者を成敗し感情移入しやすくスカッとできる。『三匹』も浪人に近い侍→素浪人→還暦ヒーローと変化してきたのも今っぽい」(西条氏)

 最後に、志賀さんがドラマの“遊び”の見せ場をこっそり教えてくれた。

「北大路さんがアドリブで歌を歌い、僕が『わわわわ~♪』と、ハーモニーを入れるんです。毎週、何の曲を歌うか、撮影まで“三匹のヒミツ”で、こっそり練習しています。これも、聞き逃さないでくださいね」

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