「遺品でいちばん多かったのが、着物類だったんです。1着ウン百万円するものもあって、その数50着以上。手放したらそれまでなので、和服姿でクラブに勤める女性や全国のファンの方に、母の着物をレンタルする『淡路家』という店舗を東京・銀座に出店できないかと考えているんです」

 そう話すのは、今年1月に食道がんで亡くなった淡路恵子さん(享年80)の長男で俳優の島英津夫(53)。淡路さんといえば、“昭和の大女優”。遺品整理が一段落したという島に“生命保険だけでも相当な保険金が出たのでは”と聞くと、一笑に付した。

「そんなものは一銭たりともありはしませんよ。おふくろは死ぬ前に自分の生命保険を解約。4千万円以上はあったと思いますが、そのお金は(4年前に)自殺した弟のために全部使ってしまっていたんです。銀行にも問い合わせましたが、残っていた預金は微々たるもの。宝石類も死んだ弟が生前、母に隠れて盗み出し、売り払って飲み代や遊興費に使い込んでしまっていたんです。総額で1億円はあったようですが……」

 大女優の母の遺産はゼロだったと、島は苦笑。しかし両親の知己から、こんな朗報が飛び込んできたと打ち明ける。

「親父(義父の萬屋錦之介)やおふくろをよく知るある脚本家さんから、僕の初めての映画主演の話が持ち込まれたんです。来年1月の一周忌には、親父とおふくろの墓に手を合わせ、いい報告をできればいいと思っているんですよ」

 両親が息子に残したのは、人という財産だった……。