9月1日スタートした昼ドラ『ほっとけない魔女たち』(フジテレビ系)が……じつに昼ドラっぽくない!アラフォー&アラフィフの4姉妹が、アニメから飛び出したような変装で世直し、勧善懲悪の物語。
「今年で昼ドラ50年という節目を迎えて、新しいジャンルとして着眼したのが、向田邦子の世界なんです」と語るのは、プロデューサーの服部宣之さん。
「僕自身、もともと姉妹の物語を作りたかったんですが、向田さんが描く人間の感情の機微というか、いわゆる会話の妙みたいなものって、昼ドラに向いていると思っていて。そこに企画段階から第一に考えていたのが、浅野ゆう子さんをメインに据えること。さらには『キャッツ・アイ』っぽい、義賊っぽいものにしたらおもしろいんじゃない?と掛け算しました。トレンディドラマの浅野ゆう子による、新しい昼ドラの形ですね」
服部さんは、浅野ゆう子という女優のコメディエンヌとしての才能にあらためて驚いたという。
「浅野さんといえば、カッコいい女の代名詞じゃないですか。そんな人が、ナレーションで『昔はレースクイーンだったけど、今は、しがないレストランのオーナー』というセリフを言えちゃうところが、またカッコいい。そのとき映像で流れる昔のハイレグ姿とか、浅野さんご自身のものですが、あの部分はもはや浅野ゆう子ヒストリーですね(笑)。コメディエンヌとしてもっといける!ご本人が望んでいるかはわかりませんが」
そして、4姉妹にいじられながら、男目線で冷静に分析している三宅健もお見事。
「深夜番組で天然キャラをいじられている姿を見て、あの感じがすごくおもしろかったんです。実際、やってもらったら、想像以上。本当に普通のお兄ちゃんを愛らしくできる。じつは、普通にそこにいるって、すごく難しいんです。ある意味、浅野さん以上に、役者・三宅健としてのテレビでの魅力が、ふんだんに出ているんじゃないかなあ」
脱ドロドロ、昼ドラ新時代の幕開けかもしれない!