「あの大スターの“聖子ちゃん”が、まさかこんな片田舎にやってくるなんて思いもしなかったから、町中大騒ぎですよ。盆暮れをはるかに超える盛り上がりぶりで、“聖子ちゃんフィーバー”に湧きました」(地元の主婦)

 11月17日午後6時から、群馬県内の斎場で通夜が営まれていた。喪主席には慶応大学医学部准教授のKさん(51)が座り、隣には妻の松田聖子(52)の姿があった。亡くなったのはKさんの実父で、聖子にとっては義父にあたる。K家の“長男の嫁”として和装の黒喪服に身を包んだ聖子はハンカチで涙を拭い、列席者に頭を下げ続けていた。さらに住民を驚かせたのが、聖子の奮闘ぶり。地元の婦人会で、Kさんの母と親しい女性はこう語る。

「私は通夜の席で初めて聖子さんにお会いしましたが、テレビで見る印象とは大違いでした。このあたりは“隣保班”といって、冠婚葬祭のときにはどんなに忙しくても各世帯から1人ずつ、必ず手伝いに出る風習が昔からあるんです。通夜の後の精進落としの席で、私ら隣保班の1人1人に聖子さんはビールをついでくれて、『どうかこれからは、1人になってしまう義母のことをよろしくお願いします』と深々と頭を下げて回っていましたよ」
 
 回、義父の葬儀で見せた聖子の振る舞いは、完璧な“長男の嫁”そのものだった。さらに、姑との関係もきわめて良好だという。

「すぐ駆けつけてくれた聖子さんに、K先生の奥さんは本当に感謝していましたよ。『聖子さんは、本当なら抜けられない仕事があったのに、“どうしても私が行かなくちゃ!”と言って、わざわざ東京から来てくれたのよ。ありがたいねぇ』って。聖子さんは、夫のKさんよりも先にこちらに入って、3日間ほど泊まり込んだそうです」(前出・婦人会の女性)

 義父が亡くなったのが11月12日。聖子は11月21日から始まる年末恒例のディナーショーの準備に追われるさなかだった。にもかかわらず仕事をキャンセルし馳せ参じたのだ。

「斎場内を移動する際も聖子さんは真っ先にお義母さんに駆け寄り、背中をそっと支えて撫でながら声を掛けてはずっと一緒に歩いていましたね。『聖子さんは、こんなに優しい人だったんだ』って私たちも感動しました。この人なら安心してKさんを預けられるって、私たち婦人会の中でも聖子さんの評判は急上昇ですよ」(前出・婦人会の女性)

 聖子は群馬滞在中、ほぼスッピンを通していたという。“長男の嫁”として喪主の妻を見事に務めあげた聖子。その姿からは、夫と、その両親への愛と感謝が感じられた――。

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