13日発表の『タレントイメージ調査2015』(マイボイスコムと読売広告社調べ)で、好きな男性タレント1位に輝いたのは、阿部寛(50)でも福山雅治(46)でもない意外な人物だった。それはマツコ・デラックス(42)!!
4月から3本の新番組が決まり、計9本のレギュラー番組を持つマツコ。出演番組は軒並み視聴率が上昇すると言われ、月曜日から土曜日まで“夜のお茶の間”を独占している。 毒舌キャラなのに、なぜここまで人気があるのか。テレビ局スタッフのAさんはこう語る。
「マツコさんの発言は、すべて自分がその場で実感した“生の言葉”です。台本も用意するのですが、必ずと言っていいほどその通りには話してくれません。それでも局としては、安心感を持って起用できます。それは“炎上”しないから。実は、マツコさんが叩くのは強者だけ。弱者には優しいんです。だから、決して上から目線にならない」
小学校のころから、マツコはセクシャルマイノリティだった。94年にゲイ雑誌『バディ』(テラ出版)の編集者として働いた後、パン工場や建設現場で働いた経験も。『バディ』に復職して4年間務めたが、やがて退職。その後、2年間に及ぶひきこもり生活を送っていたという。だからこそマツコの発言は優しく、社会の矛盾に対して怒りを露わにするのだ。
「上司にこびへつらうスタッフには情け容赦ないほど厳しい。でも現場で人知れず頑張っているADには『よくここまで調べてきたね』と褒めてくれる。お祝い事があるとポケットマネーで5万円や10万円のご祝儀をくれたりもする。そんな器の大きさがある人です」
現場でマツコは「汗をかいて調べること」とスタッフに言い聞かせ、自身もまた並々ならぬ情熱を持っているという。別のテレビ局スタッフのBさんは言う。
「マツコさんは、お金のことで文句を言いません。ギャラは1本30万円ほど。これはひな壇クラスで、破格の安さです。そんな状況でも、マツコさんは衣装をいつも自腹で作ってきます。『ギャラが全部、衣装代に消えていくわよ!』と嫌みの一つも言われていますが」
加熱するマツコ人気。テレビウォッチャーの堀越日出夫氏は、こう分析する。
「マツコさんは“最強の素人”です。自分の人気を過信しないところがあって『この人気もいつまで続くかわからない』と冷静に見ている気がします。だからこそ、体制におもねらない本音の発言ができるのでしょう。最近は何でもズバズバ言わなくなって、一瞬考えてから発言するようになった。つまり、マツコさんは今なお進化しているのです」