「昨年の紅白、私もゲストで出演していて、ちょうど聖子さんのリハーサルに立ち会うことができたんです」

 そう目を輝かせて語るのは、タレントのクリス松村さん。じつは’14年8月に『「誰にも書けない」アイドル論』(小学館新書)を上梓するなど、アイドルのレコードやグッズの収集家としても知られる。

 いま、クリスさんが寝室に飾っているのが’80年9月30日に東京・日本青年館で行われた松田聖子ファーストコンサートのポスター。クリスさんは筋金入りの聖子ファンなのだ。

「聖子さんのリハがあると聞いて、関係者が次々にNHKホール客席に集まって、もういっぱいになってたんです。関係者のみなさんも聖子さんの歌声が聴きたかったのでしょう。歌いはじめると、リハなのに、会場全体がひきつけられて。聖子さんって本当にすごい!と実感しました」

 学生時代からアイドルに夢中だったというクリスさん。

「もちろん彼女のことはデビュー前から、アイドル誌でチェックしてました。ただ最初は歌がうまいコという印象しかなくて、それが『青い珊瑚礁』のとき、見るたびにアカぬけていった感じ。聖子カットが適度に伸びて、ゆらゆら揺れる感じとか、歌っているときの口元のキュートさ。もう夢中になりました」

 当時、アイドルファンが熱を帯びたのが、自分の投票がその週のランキングにじかに影響するラジオの電話リクエスト。クリスさんも毎週、ラジオ局に電話したという。

「十中八九、話し中でつながらないんだけど、つながったときの喜びときたら!ファンとしてはなんとしても1位になってほしいから、つながらなくてもかけなくちゃ、ファンの力で順位を上げたいと必死でした」

 クリスさんは、松田聖子のすごさを次のように話す。

「’80年代のアイドルとしては中森明菜さんも小泉今日子さんもすごいけど、結婚、出産を経て、実質的にまったく休まず活動しているのは聖子さんだけ。ミニやかわいいドレスを現役で着られるなんて、聖子さんしかいません。いまもなお、アイドルの姿を崩していないところが奇跡なんですよ」