「音楽やっているっていうより、芸人の気持ちに近いです。芸人ほど、笑わせないといけないって感じでもないけど、感動とか衝撃とかいろんなものをまぜこぜにしています」

 そう語るのは、水曜日のカンパネラのボーカル・コムアイ(22)。3月末に行われた初のワンマンライブは、900人のキャパにもかかわらず、チケットが2分で完売。いま、注目度が上がっている。

「自分たちがいちばんびっくりしました。絶対埋まらないと思っていたんですけどね。いままで、もう1段階か2段階くらい小さい会場でも埋まらなかったりしたから、その会場にしたって聞いたときもマネージャーにキレたんです。まだ無理だって。ちょうどラジオで曲をたくさんかけていただいていた時期だったのでタイミングがよかったんでしょうね」(コムアイ・以下同)

 最近では、俳優の斎藤工が雑誌の対談で“いまいちばん会いたい人”として、コムアイを指名。昨年末からラジオやYouTubeなどで話題になっている曲『桃太郎』は、KAT-TUNの亀梨和也もハマっていると公言している。

「桃太郎って誰もが知っている話。昔話の主人公って、いいやつですよね。でもそのキャラクターが持っているものと反対のことをさせる。そうすると、え?って引っかかるんですよね。桃太郎の話だったら、あえて桃太郎を、ひねくれたゲーム好きのちょっとませた口が立つ小学生、っていう設定にして、みんなが知っている話を裏切っています」

『桃太郎』以外の曲名も挙げると、『マリー・アントワネット』『千利休』『星一徹』『シャア』……。変わった題材の不思議な歌詞に音楽性の高いサウンドを組み合わせるのが、水曜日のカンパネラの味だ。

「きっとみんな似たような曲ばかりで聞き飽きてるから、いままでなかったなっていう曲になるように、ああでもない、こうでもないっていつも模索してます。メロディでかっこいいと思ったけど歌詞を聞いたら変だった、とか。聴く人がどうびっくりしたりだまされたりしてくれるかなって、考えながらやってますね」

 クセありまくり、中毒性の高い水曜日のカンパネラ。ハマる覚悟で聴いてください……!

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