サッカーW杯の予選を全勝優勝で突破した『なでしこジャパン』。その原動力となっているのは、やはり澤穂希(36)だろう。だが試合後には満身創痍な澤の姿も目撃されている。6大会連続で日の丸を率いてきた疲労は、確実に蓄積されているようだ。

「澤選手にとって今回が最後のW杯になります。今年5月、記者から4年後の日本代表入りについて聞かれた彼女は『どう考えても最後』と即答。代表の座だけでなく、現役引退を示唆する発言まで飛び出したのです。ただしリオ五輪がある来季については『そのときの気持ちを大事にしたい』と含みを持たせていました」(スポーツ紙記者)

 それだけに、今大会には並々ならぬ決意で臨んでいるよう澤。だがこの彼女の決断に、日本サッカー協会から“待った”の声がかかったという。

「協会に支払われるスポンサー料は年間3億円とも言われていますが、各社ともにお目当てNo.1は澤選手です。今のなでしこ人気はほとんど彼女が牽引しているもの。そのため、各社ともに“澤選手へ投資している”と言っても過言ではないのです。もしこのまま澤選手が引退すれば、そうした企業が契約を見直す可能性が出てきてしまいます。そのため、協会は澤選手に『せめてもう1年は続投してほしい……』という意向を伝えているみたいです」(サッカー関係者)

 彼女が続投に含みを持たせたのも、そうした協会への配慮があるのかもしれない。そんななか、澤は次の一手を模索していた。

「代表メンバーを見てもわかる通り、なでしこジャパンには彼女のようなカリスマ性を持った選手が育っていない。もしそうした人物がいれば、協会としても澤選手を送り出すことができる。そうした事情を知ってか、最近の彼女は若手の育成に力を入れているみたいです」(前出・スポーツ紙記者)

 澤は日の丸だけでなく、多くのものを背負って挑んでいる。

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