静寂のなか、たたずむ小さな観音像。その足元にはネームプレートがあった。「井川敏明」――今年4月15日になくなった愛川欽也さん(享年80)の本名だ。隣の空いたスペースには「井川三重子」、妻・うつみ宮土理(71)の名前が……。

7月15日、愛川さんの遺骨は都心にある小さな納骨堂に安置された。

「夫妻の間には子供はいません。うつみさんが購入したのは永代供養付き夫婦2人分で約160万円という納骨スペースでした。生前の愛川さんは『オレは死んでも墓なんていらない。骨は(国道)246にでも撒いてくれ』と言っていました。しかし、うつみさんは死後も夫婦2人きりでいることを選んだのです」(愛川さんと親しかった映画関係者)

 納骨式に出席したのは、うつみとその親族数人のみ。愛川さんには前妻・通子さん(80)との間に2人の子供がいる。俳優・井川晃一(56)と元女優の佳村萌(55)だ。しかし、うつみは元妻はもちろん、2人の実子にも愛川さんの納骨を知らせていない。通子さんの長年の知人女性は、こう話す。

「私は生前の愛川さんともお付き合いがあって、6月4日にホテルで行われた『偲ぶ会』の連絡もいただきましたが、欠席しました。通子さんにも、2人のお子さんにも連絡がないものを、私だけが出席するわけにはいきませんよ」

 愛川さんは肺がんだったが、病状は実子たちにも知らされず、逝去後に、かろうじて密葬に出席できただけだった。知人女性は続ける。

「愛川さんが亡くなったときは、通子さんもショックだったようです。子供たちまで死に目に会わせてもらえなかったのですからね。密葬以来、(ホテルでの)偲ぶ会や形見分け、遺産相続のことも連絡がないそうですが、そんな非常識な話ってあるでしょうか……」

 実は、納骨式前日の7月14日、愛川さんの劇団・キンキン塾の稽古場でも偲ぶ会が開催されている。劇団員らにもスーツやネクタイが形見として配られているのだが、やはり実子たちには知らされていなかった。

「『愛川さんのお墓はどうするのかしら?』と通子さんに聞いたのですけど、彼女は『先方からは全然連絡もないし、わからない』と途方に暮れていました」

結婚当時、略奪婚と批判を受けたうつみ。「キンキンは死んでも私のもの」――そんな彼女の声が聞こえてきそうだ。

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