「牛乳を子供に飲ませていない。保育所とかスクールには『牛乳を水代わりにがぶがぶ飲ませないでください』と言って麦茶を飲ませているの。牛乳を飲むと、体内のカルシウムを出しちゃうから……」

 元オセロ・松嶋尚美(43)の、テレビ番組『中居正広のミになる図書館』(テレビ朝日系)での発言がネット上で話題に。医師が番組内で否定したこともあり、本誌ママ読者に感想を聞くと「親が間違った情報を妄信」「子供がかわいそう」などネガティブな意見が多かった。その中に「“あの本”を読んだんじゃない?」との情報が……。

 それは『牛乳は子どもに良くない』(PHP新書)。著者の山梨医科大学名誉教授・佐藤章夫氏に話を聞いた。

「牛乳を飲ませるべきというのもひとつの刷り込みでしょう。牛乳信仰の背景には『飲めば背が高くなる』という学校教育と、『骨粗しょう症予防』といったカルシウム神話があるからだと考えられます」

 佐藤教授は、高たんぱく質食品である牛乳の飲み過ぎを心配する。

「肉や乳、乳製品などの動物性タンパクを過剰に摂取すると、体液が酸性になります。体はそれを中和しようと体内のアルカリ源であるカルシウムを使う。牛乳の摂取量とともに、尿中に排出されるカルシウムも増えているのです」

 そして、’86年のハーバード大学のヘグステッド氏の研究報告を紹介する。

「米国やニュージーランド、スウェーデンなどの牛乳や乳製品の消費量の多い国では、摂取量の少ない国に比べて、大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ)骨折が非常に多いことが判明。また’92年のアベロウ氏の調査では、動物性タンパク質を摂取する国ほど、骨粗しょう症による骨折が多い傾向がわかりました」

 さらに、将来の“乳がんのリスク”まで言及。

「乳がんの端緒は思春期にあります。乳腺細胞が急速に分裂するときにDNAの異変、つまり“乳がんの芽”ができやすい。牛乳は妊娠中の牛からも搾られるため、エストロゲンとブロゲステロンという女性ホルモンが多く含まれています。さらに、牛乳にはもともとインスリン様成長因子があります。それらが“がんの芽”の成長を促すと、私は見ています」

 だが番組では医師が、松嶋をこう言って諭していた。

「カルシウム摂取には牛乳がいちばんと、WHO(世界保健機構)でもいわれています。人間が、ある程度(長く)食べてきたもの、飲んできたものに(中略)毒はない」

 気になるのは松嶋のその後。所属事務所はさらなる炎上を恐れてか「どう扱われるかわからなければ取り次げない」と回答。今も“牛乳禁止”なのかどうかは不明のままだ。

 子供には安全なものを――。母親であれば当然願うことだろうが、1つの意見に偏らず、多くの情報を検証したうえで“選択”することが大切だ。

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