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「胎児が動くようになってから、母になることを実感しています」

 

穏やかな笑みを浮かべ白いワンピースのふくらんだおなかを優しくさすりながら語る、タレントの神戸蘭子(33)。若くして「排卵しにくい体」と言われてから、子宮の疾患を乗り越え、妊娠に至るまでの軌跡を今回本誌だけに語ってくれた。

 

「10代からひどい生理不順に悩んでいました。宮崎に帰った20歳のときに『生理が1カ月ほど続いている』とつぶやくのを聞いた母が、『それは大変』と、私をすぐ地元の病院に連れていったんです」

 

原因はホルモンバランスの乱れだったが、自然に治る可能性もあるということで、しばらく様子をみることに。

 

「『妊娠しづらい』とはいわれましたが、1年の3分の1は正常に生理もあり、結婚も妊娠もまだ先のことと思っていたので、まずは基礎体温をつけ、体調をきちんと管理するようにしました」

 

生理不順と付き合いながら、人気モデル、タレントとして活躍。だが28歳のとき、子宮頸がん検査にひっかかった。

 

「前段階にある『異形成』だと言われ、3カ月に1度は検査に行くようになりました。それからピルを飲んでホルモンバランスを整えることに」

 

ピルの服用を始めてしばらくしたころ、スタイリストをしている現在のご主人と出会う。彼は体調が優れなかった彼女を優しく気遣ってくれた。

 

「子宮に鎮痛剤も効かないほどの痛みを感じて動けなくなり、3日連続、救急病院で診てもらったことがありました。そんなとき彼が『大丈夫?一緒に行こうか?』と心配してくれたんです。宮崎から出てきて以来、全て自分で解決しなきゃと、ずっと強がっていた私。彼はそんな私が初めて弱音を吐ける存在になりました。子宮の痛みも、しばらくして治りました」

 

そして交際を続けていくなかで、彼に「妊娠しづらい」ことを告白したという。そして大きな決断を−−。いったん仕事を辞め、人生をリセットすることにした。彼とは1年の交際を経て’14年1月にめでたく結婚。

 

「すぐにでも子供が欲しかったのでピルをやめました。でも生理がまったく来ない状態になってしまって……」

 

クリニックで内診を受け、告げられたのが「多嚢胞性卵巣症候群」。卵巣内の男性ホルモンが多く、排卵しづらくなる、日本人の“20人に1人”が悩む疾患だ。

 

「一瞬、頭が真っ白になりました。と同時に20歳のころ、母に連れられていったときの記憶が……。『排卵できない……やっぱりそういう体なんだ……』それまで頭の片隅にあった事実を、目の前につきつけられた気がしました」

 

それでもほほ笑みながら、こう続けた。

 

「『ここからがスタート。時間はかかるかもしれないけど』と、覚悟を決めたんです。女医さんから、ホルモン療法、注射、人工受精……と不妊治療の流れの説明も受けました」

 

ホルモン療法で排卵誘発剤を飲む不妊治療がスタート。31歳のときだった。

 

「月に1度、薬をもらうための予約を入れるのですが、これは生理がきて、今月も(妊娠が)ダメだったということ。『クソォーッ』というときなんです。生理がくるたびショックから『わ〜っ』となって、一人で涙を流すことも……」

 

排卵誘発剤の服用から1年半近くが過ぎた昨秋、副作用で子宮に水がたまってきた。

 

「そろそろ治療を一度休んだほうがいいなと思いながらも、『あと1回!』と直感が働いて薬をもらいました。すると、それまでと質が違うおなかの張りを感じたんです。これは子宮に水がたまっているか、妊娠したかのどっちかだと。妊娠検査薬を試してみたら、色が変わったんです」

 

すぐにクリニックへ。

 

「本当にちっちゃな点でしたが、女医さんが『これ、できてる』とハグしてくれました」

 

だが、同時に子宮に水もかなりたまっていた。

 

「『この水が破裂すると手術になる。赤ちゃんもダメになるかもしれないから絶対安静。まだ公表もしないように』と言われました。それでもうれしくて涙があふれましたが、『期待しちゃダメ、安心しちゃダメ』と言い聞かせたんです」

 

現在、妊娠後期に入ったこともあり、発表を行った。母になる準備をしながら、強く思うことがあるという。

 

「20歳の私は、検査の大切さをわかっていませんでした。でも今は早いうちから自分の体を認識することの大切さを痛感しています。生理不順があるなら、ぜひ検査してほしい。20歳で妊娠しづらい体と自覚して13年間、私がやってきたことは、ムダではなかったと思っています」

 

そう言っておなかをさする彼女。待望の赤ちゃんをその腕に抱きしめる初夏は、もうすぐそこだ。