「萩原流行さんが亡くなって1年になりますが、一周忌の法要なども行わない予定だそうです」
そう語るのは、俳優・萩原流行さん(享年62)と親しかった舞台関係者。萩原さんが亡くなったのは昨年4月22日だった。
「警察の護送車が車線変更をした際に、萩原さんのバイクを転倒させ、路上に投げ出された彼は、後続の乗用車に轢かれてしまったのです。警察が過失を認め、護送車を運転していた男性警部補を書類送検したのは、事故から5カ月後の昨年9月のことでした。しかし、その後も警察と萩原さんの遺族が和解したという話は聞きませんね」(社会部記者)
昨年5月には会見で、警察への強い不信感を訴えていた妻・まゆ美さん(63)。萩原さんの逝去から1年を機に取材を申し込むと、彼女はこう語った。
「“事件”については、これからの対応を弁護士さんと、相談していますので、私からはお話しできないんです」
彼女の弁護士を務めている堀内稔久氏は、夫人の代わりに次のように語った。
「書類送検から9カ月、いまだに何の処分も明らかになっていない状態です。加害者が現役の警察官ということで、検察も対処に苦慮しているようです。実はこの4月に担当していた検事も代わってしまい、先日、新しい担当者が『まだ書類を見ていないが、来週くらいに現場に行く』と、話していました。夫人も、事件の決着がつくまでは一周忌などの法要も行わないという覚悟なのです」
弁護士がついているとはいえ、1人で警察と争っていくのは不安ではないだろうか。
「いえいえ、寂しくなんかありません。流行の希望していた散骨は問題が解決していないため、果たせておらず、遺骨も家にあります。それに夫の魂はいまも私のそばにいます。ネコちゃんたちのことなど、いつも流行とは夫婦のたわいない会話をしていますからね。彼がそばにいてくれるから、私も頑張れるんです。いまはそれだけしかお話しできません……」(前出・まゆ美さん)
まゆ美さんの闘いを支えていたのは亡き夫の魂だった。