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「僕、“朝ドラ顔”でしょ(笑)。小さいころから友達んちのおばあちゃんにめちゃ好かれるタイプ」

 

そう話すのは、人なつこい笑顔が安心感を与える俳優の駿河太郎(38)。’11年のNHK連続テレビ小説『カーネーション』では主人公の夫を演じ、お茶の間に知られるきっかけになった。以来、ドラマ『半沢直樹』や月9『ラブソング』などに出演。目元が誰かと似ている。そう、彼は落語家の笑福亭鶴瓶の長男なのだ。

 

「子供のころ、親父は入学式に来てくれましたけど“鶴瓶の息子”やとバレて、これが長い間コンプレックスでした。みんな僕の後ろに親父の存在を見て、僕自身を認めてくれない気がして」

 

大阪芸術大学短期大学部卒業後、2年間の音楽留学を経験した。

 

「両親が『4年制の大学に行ったと思ってあと2年分のお金を出すから、どっか行ってこい』と将来を考える時間をくれたんです。ミュージシャンに憧れていた当時、音楽といえばビートルズと短絡的にロンドンへ。ミュージシャンになって日本に帰って来る!って、勢いと根拠のない自信だけで(笑)」

 

ライブハウスに通いつめ、知り合った現地在住の日本人音楽プロデューサーとの縁で日本のレコード会社と契約。公言していた夢を果たして帰国。しかし、思うように売れない。数年間の音楽活動を経て、30歳で俳優に転向。

 

「始めたのが遅かったからこそ出せる僕らしい味がきっとある。『この空気感はあいつにしか出されへんな』と言われるようになりたい」

 

今回、初主演する映画が『夢二〜愛のとばしり』。明治から昭和にかけてはかなげな美女の絵で世の女性たちを魅了した竹久夢二の苦悩を描いている。

 

「音楽の道を諦めた経験があるから、自分の思いと世間が求めるものとのギャップに悩んだ夢二の気持ちがすごくよくわかるんです」

 

東京・歌舞伎座の『八月納涼歌舞伎』にも挑戦する。’14年に舞台『真田十勇士』で共演し、意気投合した六代目中村勘九郎からのオファーだ。

 

「実は飲み会のダーツの罰ゲームで、勝った勘九郎の言うことを何でも1つ聞く約束をしてて。親父の新作落語『廓噺山名屋浦里』を原作に歌舞伎を創るそうで、『太郎さん、ダーツで僕に負けたでしょ。出てよ』って(笑)。彼の顔に泥を塗らんように気持ちを引き締めてやり遂げます」

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