SMAPの名曲を作詞手がけてきた作詞家の森浩美氏(56)が14日放送のフジテレビ系「ノンストップ!」の電話インタビューで、自身が作詞したSMAPの曲に込めた思いを語った。
11月3日、SMAPの25周年を記念したベストアルバム『SMAP 25 YEARS』の収録曲が発表された。ファンからのリクエスト、およそ200万票を集計。400を超える候補曲の中から50曲が選ばれた。そのなかで、森氏が作詞を手掛けた作品は実に8曲も収録されている。
『青いイナズマ』『SHAKE』『ダイナマイト』などの作品が選ばれたことについて、番組は電話で直撃。森氏は「今回はファン投票というところもあったんで、ちょっとうれしかったかな」と答えた。
そんなSMAPファンの心に残るヒット作を生み出すには、ある法則が。「ヒットする作品ってね、やっぱり早くできる。1週間も10日もかかったというのは、作品としてはないかな。たいがい1晩か2晩」と語るように、96年に発売された『SHAKE』はお風呂に入っているときに何と30分で書き上げたという。
また91年に発売されたデビュー曲『Can’t Stop!!-LOVING-』はグループ名自体が歌詞に盛り込まれているが、これはSMAPを覚えてもらうため名刺代わりにできればと考えたとのこと。SMAPとはこの2年前に出会ったといい、当時の印象は「かわいくてフレッシュ!」。そのイメージを歌詞にした。レコーディング中は、放課後の部活中のように「和気あいあいとやっていた」のが印象的だった。
そして今回のベストアルバムで4位にランクインしたのが、『オリジナル スマイル』。この曲が発売されたのは94年。デビューから4年で、森氏から見て「いろいろと苦戦しているなあ」と感じた時期だったという。それでも頑張っているSMAPに「いい歌詞を書いてあげたい」と思い、応援したいという思いを込めた。
そしてこの曲は、森氏が初めて鳥肌の立った曲となった。以前SMAPの東京ドームライブに行った際、5万人が大合唱しているのを目の当たりにしたときのことだった。
「自分の書いた歌詞をこんなに多くの人が歌ってくれたこと、この曲を愛してくれたことに、ものすごく感動――」
森氏はそれまで、曲や歌詞が人に影響を与えるということを信じていなかったという。しかし、その光景を見たことで「初めて曲や歌詞が人に影響を与えられる」と考えるように。森氏にとっても、思い出深い曲となったようだ。
そんな森氏は番組の最後に、こんなコメントを寄せていた。
「20年以上前の曲が今も愛されているのは、SMAPがずっと歌い続けてくれるから。これからもSMAPと一緒に楽曲も愛してほしい」