「娘が家事をしないとか、結婚後に文句を言われても困りますからね。だから結婚する前に、父親の私がきっちり相手の男性に言っておきたかったんです。でも、結果的にあの記事が結婚の後押しになってくれたんだと、感謝していますよ」
と語るのは、元フィギュアスケート日本代表・鈴木明子(31)の実父・和則さん(70)だ。鈴木は6日、『ゴゴスマ』(TBS系)に出演。同級生の一般男性(31)と2月1日に入籍したことを報告した。お相手は外資系サラリーマン。彼は鈴木の母が営む居酒屋の常連で、15年秋に18年ぶりに再会。そこから交際を始め、昨夏に婚約していたという。
交際発覚直後の昨年6月、本誌は鈴木の父・和則さんを直撃していた。その際、和則さんは交際を認めつつも、記者に“婿の条件”をこう語っていたのだ。
《娘は小学校のころからずっとスケート漬けだったので、掃除も洗濯も料理もできません。引退後もアイスショーで忙しいですし、結婚したからといって家事を急にやるというのは無理でしょう。だから掃除して料理を作って、妻が帰ると『お帰りなさい』と言うぐらいの男性でないと続きません。そんな娘を理解してくれるのか、聞こうと思っています》
この父から出された厳しい条件を、お相手の男性はクリアしたのか。鈴木の結婚報告を受けて再び愛知県豊橋市にある和則さんの割烹料理店を訪ねると、こう話してくれた。
「あの記事が出てすぐ、相手の男性が母親(和則さんの妻)の店に女性自身を持って飛んで来たそうです(笑)。『お母さん、こんな記事が出てます。お父さんがこんなこと言ってます』って。まあ、驚いたんでしょう(笑)。きっと、あのころの彼はまだ娘のことをよくは知らずに『結婚したら家事もしてもらえる』なんて希望がちょっとはあったのでしょう。けど『そんなこと期待してもらっては困りますよ』と私は釘を刺したかったんです」
なんと夫は記事を読むや、血相変えて鈴木の母親に相談に来たという。だが、あの記事は「男を試すという意味もあったのだ」と和則さんは続けた。
「父親からこれしきのことを言われたくらいで結婚を躊躇するような男なら、最初から駄目だと思っていました。女性自身が2人を向き合わせる、良いきっかけになりました。その後、2人は将来について話し合ったといいます。一緒に努力して工夫できることはないか。お互いに結婚の覚悟があるのかどうかをね。そうやって歩み寄ることができたのです」
本誌記事から半年、着実に愛を育み晴れてゴールインした2人。娘から父への感謝の言葉はあったのかたずねると「ないない。そんな言葉を娘から聞くのは嫌だね。もし聞いたらきっと、涙が出てきて……」と告白。1人娘を嫁に出す父親の寂しさがあるようだ。結婚前には彼に釘を刺した和則さん。今回本誌記者が再び「新婚の2人に言いたいことは」と聞くとこう答えた。
「親が口を出せるのは結婚前まで。もう何も言いませんよ。娘たちも結婚したからには、2人で話し合って決めていくしかありません。それが結婚ですからね」
だが、照れくさくて直接は伝えられなかった“2人への祝福の言葉”を「ぜひ書いてほしい」と本誌記者にお願いしてきた。
「なかなか直接言葉では、伝えられなかったので……。結婚おめでとう。いつまでも仲良く幸せにね!縁あって2人が一緒になった以上、ずっとずっと楽しく暮らしていってください。泣くのも1日、笑うのも1日。同じ1日だったら笑うほうを、より多く積み重ねていってほしいですね」
最後に、鈴木は現在、多少家事ができるようになったのか確認すると「娘が家事修業ですか?今さら無理!」と大笑いする和則さん。だがその“愛ある苦言”があったからこそ、鈴木は理解ある夫と自然体で結婚生活を送れているのだ――。