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「最後の最後まであきらめない麻央さんの強い気持ちに、私はいつも支えられました」と語るのは、自身もステージIIaのがん闘病を経験したAさん(43)だ。

 

亡くなる2日前まで352回も更新し、闘病の様子を自身のブログ「KOKORO.」に綴り続けた麻央さん。母親が絞ってくれたオレンジジュースを飲んだという、6月20日の投稿が最後になった。

 

《朝から笑顔になれます。皆様にも、今日笑顔になれることがありますように》

 

苦しさをおして、こう感謝の気持ちを記していた。彼女が「KOKORO.」を開設したのは昨年9月1日。

 

《ブログという手段で、陰に隠れている自分とお別れしようと決めました》

 

乳がんという病の重みに負けそうだった麻央さんが、はじめての投稿で示した決意。するとまたたく間に共感の声が広がり、フォロワー数は100万人を突破した。前出のAさんも、彼女のブログに励まされた1人だ。

 

「私が入院していた病院にはいろんながん患者さんがいらっしゃいました。その中で再発した方や亡くなった方がいると、私はそれだけでパニックを起こしそうになりました。そんな弱い自分を包み込むやさしさが、麻央さんのブログにはあるんです」

 

堂々とウィッグ姿を披露したり、ときおりユーモアを交えながら、麻央さんはがんという病と向き合っていた。ステージIの状態から寛解した、40歳の女性もこう語る。

 

「どう見ても苦しいはずなのに余裕があって、すごいです。その気持ちの強さを、私も真似したいなと感じました」

 

姉である麻耶さんの存在を《本当にかけがえのない愛そのもの》と記していた麻央さん。いつも見守ってくれる家族への、感謝の言葉を忘れなかった。ステージIIbのがんと闘う46歳の女性は言う。

 

「私はそんな考え方にとても感心したんです。私も感謝の気持ちは持っているだけじゃなくて、ちゃんと伝えなきゃいけないと思いました」

 

《暗いことや悲しいことだって、誰かの心にプラスでつながれる瞬間がある》と綴っていた麻央さん。彼女の言葉は、大勢のがん患者の心に響いたはずだ。

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