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「昨年の春から、私たちのことで、周りの方たちにはいろいろなご迷惑をかけてしまいました。だからこれ以上は、私と彼のことで皆さんにご迷惑をかけたくないと思っています」

 

慎重に言葉を選びながら、本誌にそう語ったのは女優・南果歩(53)。言葉数こそ少なかったものの、その一言一言からは彼女の心情がにじみ出るようだった。

 

南が“彼”と呼んだのは、現在は別居中の夫・渡辺謙(58)のことだ――。週刊文春により、渡辺謙がジュエリーデザイナーと長年の不倫関係にあると報じられたのは昨年3月。乳がん闘病中の妻を裏切っていたことが発覚し、“世界のワタナベ”のイメージも一気に悪化した。しかし、それから10カ月、微妙な変化が見られるようになっているという。

 

「大河ドラマ『西郷どん』での熱演です。渡辺は島津斉彬を演じていますが、その存在感はさすがとしか言いようがありません。SNSでは『やっぱり演技はうまい』『私生活はひどいけどカッコいいのは認める』といった声も増えています」(テレビ局関係者)

 

俳優としては失地回復の兆しをみせている渡辺。しかし、まったくというほど伝わってこないのが、妻・南果歩からの信頼の回復だ。『週刊文春』(18年1月4日・11日号)では“昨年秋頃から離婚に向けた話し合いが進んでいるものの、南の怒りが収まらず離婚届に判を押そうとしていない”と報じられているのだが――。

 

別居開始からすでに10カ月、南の本心はどこにあるのか?1月中旬、本誌は東京都内の複合施設へ買い物に来ていた南を直撃取材した。

 

――昨年秋から離婚に向けた話し合いが始まっているとも報じられていますが?

 

「そういった記事があったのは知っていますが、それは間違いです」

 

――では、離婚協議は行っていないのでしょうか?

 

「先方のこともありますから、この場で詳しくは申し上げられないのですが……。今後、お話し合いはしっかりしなければならないとは思っています」

 

どうやら南としても、夫との関係をこのまま放置する気はないようだ。渡辺との話し合いが実現していない理由について、南はこう語った。

 

「いま“彼”は(『西郷どん』の)仕事で、九州にいますし、忙しいでしょうからね。そんなときに、いろいろ物事を進めるわけにはいけませんよ」

 

――同じ俳優として、渡辺さんのお仕事は尊重したいということでしょうか?

 

「そうです、そうです。やっぱり仕事に集中させてあげたいじゃないですか。仕事が生きがいで、最優先という人ですからね」

 

裏切られながらも、“夫の俳優業に協力したい”と、妻の矜持を保つ南にあえて聞いてみた。

 

――では、“妻として”渡辺さんにおっしゃりたいことはありますか?

 

「……それは、女性自身さんの誌面を通じてではなく、直接彼に話したいですね」

 

“妻として”、その言葉に対して南は一瞬だが初めて口ごもった。

 

――いまも渡辺さんを愛しているのでしょうか?

 

「いまはお答えできません。彼が私にとって、どんな存在かですか?それも一言では言い表せません」

 

――やはり、どこかで自分を裏切った渡辺さんを憎む気持ちもあるのでしょうか?

 

「……もちろん縁があって夫婦になったわけですから、(憎むとか)そういった言葉は、やっぱりいまも使えません。繰り返しになりますが、彼にはしっかりとお仕事をまっとうすることだけを考えて欲しいと思っています。では、これで失礼します」

 

渡辺謙への愛憎のはざまで揺れている心を押し隠すように、南果歩は毅然とその場を去った。納得のいく話し合いが持たれる日まで、南は胸の内にある “揺れる心”を見つめ続けることだろう――。

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