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不倫スクープに見飽きてきた昨今。最近では謝罪会見やだんまり、不倫をギャグにするなど“不倫スクープ後の禊”が注目を集めているようです。先日バラエティ番組に出演した俳優の袴田吉彦さん(44)もインパクトを利用し、無傷復帰を果たそうとしている1人かもしれません。

 

9月に妻である河中あいさん(32)との正式な離婚を報告した袴田さん。その原因はすれ違いといいますが、決定打になったのは今年1月に起こした袴田さんの不倫熱愛スクープ。その際に利用していたホテルが大手ホテルチェーンの「APA HOTEL」であったことや、ポイントを貯めていたことが“庶民的”と話題に。袴田吉彦=APAというイメージが、ネットなどで話題となりました。

 

今回2つの番組に出演し、離婚理由や不倫の謝罪を語った袴田さん。その出演姿がなんだか面白くてでも不安なのです。その原因は、不倫キャラを背負うイケメン俳優の「今後の大変さ」です。

 

■番組での不倫禊こそ実は正しい芸能人の姿?

 

そもそも芸能活動の完全復帰の場がバラエティ番組出演というのは、実は最近ではあまりなかった“禊”行為です。

 

ここ最近、不倫報道後は何かと誠心誠意な対応を求められがち。そのため謝罪会見や活動休止などで“笑えないほどのダメージを負うパターン”か、お笑い芸人を中心とした“速攻ネタとして昇華させるパターン”の2つが主な対応方法でした。

 

その点において袴田さんの“少し落ち着いたら真実をテレビ番組でいじられながら語るパターン”は、ある意味“芸”を使って挽回する姿。とても健全であり、応援のしがいがあるというものです。

 

しかし、ここで1点不安な点があります。それはクールでイケメンというラベルのついた袴田さんに“APA不倫を笑って釈明”というキョーレツなイメージがつくことによる、キャラチェンジです。

 

■俳優で不倫キャラは実は1人しかいない!

 

近年袴田さんは、出演作品では冷静沈着な役柄を多く演じています。そこへきて「APA」という“庶民的”要素をふくんだ不倫です。つまりバラエティ番組でそこを強調して復帰しようとすればするほど、クールな役柄にギャップを抱く人が増えかねないのです。

 

また不倫を1つのキャラとして取り込み、地位を築いた俳優というとしては石田純一さん(63)くらいしか実は思い浮かびません。それくらい不倫を笑いに変えて俳優として邁進するというのは、実は難しいのです。

 

個人的にはバラエティ番組での復帰後は、ぜひ本業である俳優業での躍進を強く望みます。たとえばゲス不倫役を演じたり、どうしようもないダメ男を演じたりなど。それでこそ、芸を使っての本当の禊なのかもしれません。

 

■謝罪や休止ではなく、本気の挽回を見たい

 

最近では過熱しすぎた不倫報道について、多くの人が窮屈さを感じるようになってきたと耳にします。筆者は今回の袴田さんの番組出演を観ながら、「このくらい世間もテレビも寛容であればいいな」と強く思うのでした。

 

もちろん不倫で誰かを傷つけたことは、当人に対しては謝罪すべきことです。ある程度は社会的な損失を被ることもあるでしょう。しかしそれをきっかけにしてまったく関係のない人が「裏切られた」とバッシングし、社会からつまはじきにする。これでは、形を変えたいじめです。

 

不倫という字は「倫に反すること」が語源といわれています。倫とは「人が守るべき道」のことです。不貞行為もその1つですが、他人を過剰に批判してつまはじきにすることは、人が守るべき道に反していないのでしょうか。

 

袴田さんに頑張っていただきたいと思うと同時に、最近の斉藤由貴さんや上原多香子さんなどの不倫スクープを振り返りながらいささか切ない気持ちになるのでした。

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