京都市の郊外。幹線道路から入ると、細い道が迷路のように交差する。入り組んだ道を進み、最後に急な坂道を上ると、車も人影も途絶え、しんとした静寂に包まれた瀟洒な建物群が現れた。隣には菜園が広がり、遠くに山並みを望む、静粛な環境だ。広大な敷地内に集結する邸宅の数々は、自然の風が吹き抜ける、最先端のデザインが目を引く。
このうちの一棟が鈴木京香(50)と長谷川博己(42)、「2人の隠れ家」だった――。
「鈴木さんは、密かに京都の閑静な住宅地にセカンドハウスを借りたそうです。6月から長谷川さん主演の大河ドラマの撮影がスタートしますが、その主なロケ地となるのが京都。長谷川さんのオフの日には2人でゆっくり過ごせるように借りたようです」と話すのは、制作関係者。
「4月中旬には衣装合わせがあります。朝ドラで1年以上もの大阪暮らしを経て、今はつかの間のオフなのですが、長谷川さんは仕事以外、ほとんど出かけることもなく、家で資料や歴史本などを読み続けているそうです。鈴木さんは、40代に突入した長谷川さんが役者として“いちばん大事な時期”だと理解しています。そのため、『まんぷく』の撮影中には長谷川さんのオフの日に、鈴木さん自身が大阪へ会いに行くこともありました。お互い多忙な時間の合間を縫っては、一緒の時間を作るようにしているみたいですね」(テレビ局関係者)
大河の撮影も1年以上続く。『麒麟がくる』は撮影前半には京都を中心に滋賀県や岐阜県でロケを行う予定だ。そのため、鈴木は自身がリラックスできて、さらに人目を気にせず長谷川と過ごせる“隠れ家”を明智光秀ゆかりの地・京都に借りたというのだ。
「著名な建築家が設計し、ガラスをふんだんに使った開放感のあるデザイナーズ住宅です。集合住宅ですが、異なる角度の屋根をずらしながら配置しているため、一軒一軒違った角度で光が差し込むのが特徴的な作りになっています。各住戸にテラスがあり、家賃は棟によって異なりますが、平均20~30万円前後でしょうか。とてもモダンなデザインのため、借り手が殺到しており、入居に1年以上待つ超人気物件なんです」(地元の不動産業者)
鈴木と長谷川という“大物カップル”が選んだ“愛の新居”――。
「鈴木さんは今後の2人の生活を考え、長谷川さんとよく話し合って京都にも家を借りることに決めたそうです。長谷川さんは高視聴率をキープしている『まんぷく』で格段に知名度を上げ、その勢いのまま初の大河主演という大役に挑みます。そのプレッシャーたるや、相当なものです。少しでもリラックスできる時間を共有する空間を用意してあげたいと、鈴木さんが提案したようです」(前出・制作関係者)
鈴木は2月27日、芸能生活30周年を記念して藤井隆(47)プロデュースで初のシングル『dress-ing』をリリースした。3月2日、歌手デビューとなった鈴木はCD発売イベントに登場。ファンの大きな歓声や拍手に迎えられ、感激の涙を流す一場面もあった。今回、鈴木は作詞も手掛けたことで“音楽や風景をより意識的に感じるようになり、これまでより感覚が豊かになった”と語り、さらにこう続けた。
「散歩しながら五線みたいだな、と電線を見ていたら、野生のハクビシンが伝っていったんです。いままでそんなふうに音楽を意識して生活していなかったんですが、作詞をすることでいろんなものに興味が向いて、新しい世界が広がりました!」
ハクビシンを目撃したのは、きっと京都郊外にある“愛の隠れ家”近くでの光景だったに違いない。最愛の彼のために用意した空間が、鈴木の世界をも広げることに。京都で過ごす日々が、2人の絆をさらに強めそうだ。