真面目“すぎる”人の多くは、まわりに怖さやプレッシャーを無意識に与えていることがあります。
当人の中で「このくらいやって当然」と思う気持ちは、一部の人にとって「どうしてここまでやらないのか」といった無言の圧をかけているように映るのです。
結果、真面目すぎる人は周囲の不真面目さや不理解が目に付き、なんだかやるせない気持ちが募ることになりがちです。
同時に周りは真面目すぎる人を「凄い」と思っても「憧れ」はせず、なんならちょっと付き合いにくいと判断。距離を保った関係で落ち着こうとする場合もあるでしょう。
そして当人の中には、どんどん孤独感が募っていきます。
まゆゆが以前ドキュメンタリーで言っていた「真面目な人が損をする」という話は、あくまでも芸能界での話です。しかし一般社会においてもこういった“真面目がゆえに孤独になっていく人”がたくさんいるように思います。
真面目さは“物事に対して誠実である”という長所です。それは「私は真面目に取り組むのが好き」という個人単位で完結する行為だと、長所になります。
ただ周りにとっては、「真面目に生きている私を分かって」という期待の押し付けになっていることもあります。
まゆゆのプロ意識はどこまで高かったのか、周りにどう影響していたかは分かりません。
でも周りにプレッシャーをかけるほどの真面目さは結局、自分の期待を叶えることができずに精神的にも疲れることになります。
20代で潔く引退した彼女。その姿をもう見られないのは残念です。しかし真面目な性格がより生かされ、この先の人生が輝くことを祈っています。
(文:おおしまりえ)