引退後にキルト制作を始めた百恵さん。その作品のなかには、友和のための、幼い息子たちのためのベストや通園バッグなど、家族愛をつむいだものも多い。

 

「百恵さんが純白のリングピロー(結婚指輪を置いておくクッション)を制作したのは6年前の’14年のことです。いつか訪れる、息子さんや奥さんになる女性に贈る日のことを思い浮かべながら、針を運んだのでしょう。

 

“三浦家”のイニシャルであるMの文字が大きくデザインされています。祐太朗さんと由依さんが2人で、そのリングピローを仲よく持っている写真を見たとき、私も目頭が熱くなりました」(前出・知人女性)

 

このリングピローは、百恵さんのキルト作品集『時間の花束 Bouquet du temps』(日本ヴォーグ社)にも掲載されており、百恵さんはこんな文章をつづっている。

 

《メインデザインは嫁ぎ先の「イニシャル」をトラプントで際立たせ、縁飾りは「健康、長寿、清潔、素直」の意味を持つ「真珠」の図案をスカラップに。いつまでも末永く仲良く幸せに、の気持ちを込めて》

 

健康・長寿・清潔・素直……、リングピローに込められた4つの言葉こそ、百恵さんが家庭生活で大切なものと信じ、長男の妻となる牧野にも託したかったものなのに違いない。

 

今年11月に結婚40周年を迎える友和・百恵さん夫妻は、一度も夫婦ゲンカをしたことがないという。そのについて友和に聞いたことがあったが、彼は笑ってこう答えるだけだった。

 

「ケンカをしない秘訣はね……、ケンカをしないことなんですよ」

 

また別の機会には、「それはもう、相性としか言いようがないんですよね」と、言うときもあった。だが、きっと百恵さんにとっては、健康・長寿・清潔・素直こそが、“40年間夫婦ゲンカがゼロ”の答えだったのだろう。

 

「女性自身」2020年7月7日号 掲載

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