“仕事に対しては驚くほどストイック”“どんな相手にも真摯に接するので、人好きがする”、これは知人たちが口をそろえて語っていることだが、それは子役時代から培われていた美点だったのだ。

 

「’16年にW主演した舞台『キンキーブーツ』で、三浦さんは、ドラァグクイーンという難しい役柄にもかかわらず、それを完璧にこなし、絶賛されました。稽古期間中は日常生活でも、女性用のパンプスを履いて出かけるなど、役作りに関していっさいの妥協を許さなかったのです」(舞台関係者)

 

今年2月に発売された月刊誌では、将来ミュージカル俳優としてブロードウエーに立つという夢も語っていた三浦さん。加藤さんは言う。

 

「うちのスクール出身のコたちが、春馬と同じ事務所に何人か所属しているのですが、『久しぶりにみんなで先生に会いたい』と、言ってくれていたんです。

 

実は(亡くなった日の)10日後には、春馬にも何年かぶりに会えることになっていて楽しみにしていたのです。それが、あんな形での再会になってしまって……。斎場には数人の春馬ぐらいの年ごろの男性たちもいましたが、こんなことを言っている人もいました。

 

“春馬は誰にも打ち明けずに、一人で胸にしまったまま逝ってしまった”と……。その言葉が忘れられません」

 

春馬という名前には、“天空を元気に駆け上がっていく駿馬”という意味も込められていたという。三浦さんは、その名前のように30年の人生を颯爽と駆け抜け、思いを胸に秘めたまま、天へと駆けていった。

 

「女性自身」2020年8月11日号 掲載

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