二階堂容疑者は服役中の16年、月刊「創」に「罪と償いを考える」と題した手記を寄せていた。
そこでは「大きな罪を犯したのだという自覚を持ち、一生それを背負って生き続けなければならない」と自省。
また「服役を終え自由を手にした後こそが真の償いの始まりである」とし、「私自身が再犯に至らないことを大前提として、その上でなお、新たな犯罪を防ぐことができないだろうか」とも綴られていた。
服役中は、グループワークを中心とした「性犯罪再犯防止指導」も受講していた二階堂容疑者。もともと人に心を開くことができず、ストレスをため込んでいたという。だが二階堂容疑者は、指導を通じて人間関係の築き方や人の痛みを知ることを学んだと明かしていた。
しかし、出所からわずか4年で同じ過ちを繰り返してしまったーー。
「性犯罪は、再犯率が高い犯罪です。“やめたいのにやめられない”という、性依存の問題を抱えているケースも少なくありません。
指導は再犯リスクや性犯罪につながる問題性に応じて、9カ月、7カ月、4カ月と受講期間を設けています。ですが今年3月に法務省は、『強制わいせつ・迷惑行為防止条例違反事犯者において、指導効果について統計的な裏付けは得られなかった』と報告。今後の課題とされています。
確かに刑務所では誘惑がなく、プログラムに集中できます。しかし社会復帰した後こそ、再犯防止の継続的な専門治療が必要でしょう。また性犯罪の再犯防止策としてGPS端末装着の義務付けが検討されていますが、導入にあたっては慎重な議論が求められています」(前出・社会部記者)