杏は『婦人公論』9月8日号でこう語っていた。
《私、子育ての中で自分に言い聞かせているスローガンがあるんです。「戦国よりはマシ!」って》
“歴女”で知られる彼女らしい物言いだが、3人の子供を育てる苦労がにじむ。仕事と子育ての両立を図れるよう調整もしている、とある芸能関係者は話す。
「子供たちに不安な思いをさせないためにも、極力一緒にいられる仕事のスケジュールを組んでもらうようにしているそうです。『日本沈没』の場合、撮影は来年の初夏ぐらいまでの予定。比較的余裕があるので、子育て中の杏さんにも負担が少ない。それもオファーを受けた理由なのでしょう。ドラマ側には拘束時間の制限をお願いし、できる限り子供たちが保育園に行っている間に撮影をこなすスタンスだそうです」
女優業を本格再開した裏には“自分が稼ぐ”という強い覚悟があるのだろう、と前出・芸能関係者。
「杏さんはとても教育熱心。お子さんが通う保育園も藤井聡太二冠が受けたことで知られるモンテッソーリ教育を取り入れている園。杏さん自ら探して決めたそうですよ。そもそも杏さん自身は高校を中退していますが、家の借金問題のためだったといわれています。だからこそ“わが子たちには金銭的な苦労をさせず、この先も十分な教育を受けさせたい”、そんな思いがあるのではないでしょうか」
仕事終わりだったのだろうか、ある夕方に彼女の姿を目撃したという、買い物客の話が聞けた。
「9月ごろですが、平日の7時すぎに、都内のごく普通のスーパーで1人で買い物していました。Tシャツとレギンス姿で髪をまとめていて、『スタイルのいい人だな』と思ったら杏さんで。玉ねぎなんかの食材をカゴに入れていましたよ。お子さんが一緒じゃなかったので、この後、保育園に迎えに行くのかなと思って見ていました」
芸能人である前に、ひとりの母親として生きている杏。そのたくましさが人の心を打つ演技につながっていく――。
「女性自身」2020年12月15日号 掲載