■シンプル志向だった草なぎを変えた新妻
この新居について、不動産コンサルティング関係者が解説してくれた。
「この家の大きなポイントは3つあると思います。まず1つ目は外壁がとても高いこと、そして2つ目はパーゴラがふんだんに使われているということです」
パーゴラとは、住宅の軒先や庭に設ける、つる性の植物を絡ませる木材などで組んだ棚のことだ。
「つる性のバラを、棚にからませて立体的に楽しむこともできます。また夏になっても植物の葉が日陰を作ってくれて、その下でゆったりとした時間を過ごすこともできるでしょう」
緑がいっぱいの庭園を造りたいというのが、草なぎ夫妻の願いのようだ。また引越し業者によって大量の観葉植物が邸内に運び込まれている様子も目撃されている。
草なぎはかつて月刊誌のインタビューで、インテリアについてこう語っていた。
《基本的に、僕はシンプルで何もない部屋が好き。草なぎ剛のアットホームなイメージとはちょっと違うでしょ。でも、ほんとに無機質で生活感がないくらいのほうが落ち着くんだ》(『MORE』’04年6月号)
シンプル志向だった草なぎを変えたのは、新妻・A子さんなのだろうか。ちなみに草なぎが演じている“最後の将軍”徳川慶喜も屋敷の草木にはこだわったようだ。
全国紙の文化部記者はこう語る。
「明治維新後、静岡で隠居生活を送っていた慶喜公は1897年に東京・巣鴨に移り住みました。巣鴨の屋敷には故郷の水戸から梅が移植されて、近所の人たちからは“ケイキさんの梅屋敷”と呼ばれて親しまれたのです。“ケイキ”は“慶喜”を音読みにしたものですね。
慶喜公は巣鴨で4年暮らした後は、現在の文京区春日に移ります。“質素な平屋の日本家屋”と伝えられていますが、敷地は3千坪で部屋数は40以上もあり、庭も四季折々の自然が豊かだったそうです」
“緑いっぱいの豪邸”以外にも、慶喜と草なぎの共通点がある。ジーンズ収集、音楽、そしてバイク好きと多趣味な草なぎだが、慶喜も趣味が多かった。
「写真撮影、油絵、釣り、狩猟などが好きでした。新しもの好きで、当時はとても珍しかった自転車も乗り回していたそうです」(前出・文化部記者)
もちろん新・草なぎ邸にも趣味が反映されている。前出の不動産コンサルティング関係者は、「ポイントの3つ目が広いガレージです。これだけの都心で40平方メートル以上もとっているというのはかなり珍しいと思います」
現在、草なぎは3台の高級輸入車と高級大型バイクのハーレーダビッドソンを所有している。
「草なぎさんはハーレーのメンテナンスにも非常に気を使っており、広いスペースが必要なのです。実は新居のガレージには窓があり、室内から見ることができる設計になっています。それは草なぎさんが愛車を眺めるだけではなく、メンテナンスをしている草なぎさんのことを奥さんが見ることができるようにしたかったからなのでしょう」(草なぎの知人)
豪華庭園に特注ガレージ……、“お殿様・草なぎ”の新居は、いたるところに愛妻のための工夫がこらされているのだ。
「女性自身」2021年3月9日号 掲載