■反省の最短ルートを模索すると、遠回りになるジレンマ
渡部さんの謝罪、反省、更生、そして復帰。全てが裏目に出てしまっている状況です。おそらく本来の才である器用さを発揮しようとすればするほど、誠実に向き合っていこうという印象が薄れて伝わってしまうのかも知れません。
知恵と器用さを用いた“最短ルート”で復帰しようと模索する姿は、こういった状況になると逆に「反省していない」と見えてしまうのかも。反省して早く社会復帰を果たしたいのに、結果として復帰が遠回りになってしまうと思います。
彼の批判の声を見ていると反感の温度やキッカケはもはや、あら探しでしかありません。
個人的には、ここまで批判され続ける彼を不憫だと感じます。だからこそもう外野を無視してでも前につき進むか、原点回帰から再スタートをすれば良いと思っています。
特番からの復帰は、一般人から見ればボーナスカードを切るようなもの。もちろん、そういったチャンスをもらえるだけの実力と人望があることは素晴らしいこと。ただ渡部さんなら芸人としての活動を一からスタートするのが、1番遠回りに見えて近道だったりするのかもしれません。
(文:おおしまりえ)