「印象に残っているのは、やはり桃太郎との一騎打ちですね。被告人・桃太郎の真実を暴いていくやりとりがあるので、そこはインパクトがありました」
こう語ったのは女優・天海祐希(53)。冒頭のコメントは、3月29日に放送されたドラマ『昔話法廷~最終章・桃太郎裁判~』(NHK Eテレ)についてのNHK公式サイトでインタビューを受けたときのものだ。
同ドラマは“もし昔話の登場人物が裁判で訴えられたら?”がテーマの異色作。天海は桃太郎と対峙する検察官を好演した。
今回の検察官や、ドラマシリーズ『BOSS』(フジテレビ系)での特別犯罪対策室室長など、“仕事ができる女性役”を演じることが多い天海。そのためか、明治安田生命が’21年2月に発表した「理想の女性上司ランキング」では2位に選ばれている。
しかし彼女自身はひそかに、“理想の上司役”からの卒業を目指しているという。天海に近しいスタッフは、こう語る。
「以前、天海さんは『私はバリキャリのようなイメージが強すぎるみたいで、“カッコいい役”しかオファーがこないのよ。自分では大家族を支えるたくましいお母さんとか、サイコキラーみたいな凶悪犯とかも、演じてみたいんだけど……。もっとテレビ局も気軽にいろいろオファーしてくれればいいのに』と話していました」
天海が新しい挑戦の場を求めるようになったのには、新型コロナが影響しているようだ。
「天海さんは“趣味は仕事”というほど仕事好きです。家にいるときは主に筋トレや、ストレッチ、次に演じる役のセリフ覚えなどをして過ごしていたそうです。
しかし新型コロナにより、今春に出演予定だった舞台が中止になりました。仕事に打ち込むことができない状況下で、家で過ごす時間が増え、自身のこれからをどうしていきたいかなどを珍しく悩んだみたいです。そこで仕事の幅を広げるためにも、カッコいい女というイメージからの脱却を考えるようになったそうです」(前出・近しいスタッフ)
天海の背中を押した人物もいるという。それは’20年にドラマ『トップナイフ』(日本テレビ系)で共演した三浦友和(69)だ。
「三浦さんは『自分じゃ気づいていないかもしれないけど、お笑いのセンスがすごいよ!』と天海さんのことを絶賛していたんです。初めは天海さんも謙遜していたそうですが、三浦さんが『コメディもやってみればいいのに!』とさらに勧めていました。すると天海さんは『もともとコメディは好きなので、機会があればぜひお願いしたいですね!』と乗り気になったそうです」(芸能関係者)
すでに仕事関係者たちには相談しているというが、どんな新しい一面を見せてくれるのか――。
「女性自身」2021年4月27日号 掲載