■ネガティブな起爆剤の先に待っているもの
ただこうした個人的エピソードの告白というものは当然、リスクもあると思っています。それは需要に自分が引っ張られすぎてしまい、告白が過激になりすぎるケースもあるという点です。
これは、恋愛匂わせ告白でよく起きること。「私モテるんです」「実はいろんな人と遊んでいて」的な匂わせエピソードで注目されるタレントさんは、昔も今も定期的にいるものです。過去には橋本マナミさん(36)や元SDN48の芹那さん(36)などが、こうした匂わせで注目を集めました。
それ自体は良いのです。ただエピソードが話題になると当然のように、「もっともっと」と需要が高まっていきます。
それに答えていくと話がだんだんと過激になったり、ネタを求めた行動に走ったりするようになります。そうして気づくと自分を確立するためにやっていたはずが、自分を見失わせている……なんてケースもあります。
現に橋本マナミさんは結婚後に、“愛人キャラではあったものの、過激なエピソードや要求があったことに当時は悩んでいた”と告白しています。
ポジティブな告白であればどんどん過激になっても、それはそれでプラスの要因がありそうです。しかし毒親問題や過去の辛いエピソードなどの場合、過激になった先にあるのは苦しさの増大かもしれません。
そうならないためにも、あくまでも暴露は起爆剤程度と捉え方をしていたほうが精神的には安全かも……。ニーズに乗り続けなくてはいけない芸能人って、そう考えると大変な時代に生きているのかもしれません。
(文:おおしまりえ)