歌唱力に自信のある若者がカラオケで徳永英明を歌いがちなワケ
画像を見る 『壊れかけのRadio』を切ない顔で歌う徳永英明

 

■現在では病魔と闘いながら活動

 

徳永が幼少期を過ごしたのは、チューリップや井上陽水を輩出した福岡県。こうしたことも影響したのか、専門学校中退後、オーディション番組『スター誕生!』(’71〜’83年・日本テレビ系)に、松本明子や本田美奈子と同じ回に出場。残念ながらスカウトを得ることはできなかった。

 

「“25歳までにデビューできなければ芸能界をあきらめる”と父親と約束していたそうですが、ギリギリの24歳10カ月で、ようやくデビューを果たしています。『好きだ』『愛している』といった直線的な表現ではなく、切ない大人の恋模様を描いた“聞かせるラブソング”の名手として、’90年代に入っても『壊れかけのRadio』(’90年)など、数々のヒット曲を生み出しました」

 

ところが’01年、徳永は脳血管の病気である「もやもや病」を発症。一時期、活動休止に追い込まれる。その後も’18年に軽度の脳梗塞を発症し、ライブを延期するなど、病魔と闘いながらも精力的に音楽活動をしており、今年6月にはオリジナルアルバムをリリース。

 

「そうした苦労があってこそ、コロナ禍で『身近な人への愛と感謝』を歌い上げたかったのでは?」

マーケティングライター、世代・トレンド評論家

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