■繰り返し語っていた「ハリウッドでの親子共演」
千葉さんの長年の願いは、息子たちをハリウッドスターに育てあげることだった。さらに本誌に、ときには冗談めかしながらこんな夢も繰り返し語っていたのだ。
「親子共演? 具体的には言えないけれど、アメリカから(共演の)オファーも来ているし……」
40年以上の交流がある若山騎一郎(56)とは最後の食事でも親子共演の話題で盛り上がっていたそうだ。
「(まん延防止等重点措置で)お酒は飲めなかったのですが、息子さん2人の俳優としての成長ぶりをうれしそうに話していましたね。
実はオヤジは何年も前から水戸黄門をモチーフにした作品を計画していたのです。真剣佑と郷敦が助さん格さんで、自分は陽気な水戸黄門を……、そんな構想について、ずっと語っていました」
千葉真一版・水戸黄門は日本向け作品のようだが、千葉さんはハリウッド映画製作のためにも着々と準備を進めていた。
昨年末、千葉さんは本誌の最後の取材に次のように語っていた。
「いまは脚本作りに力を入れています。もちろん目指すのはハリウッドで通用する作品ですよ! いまも10本くらいはアメリカで映像化したい脚本があって、アメリカのプロデューサーたちとも話し合っているところです。
現代劇もあり時代劇もありますよ。僕は嘘っぱちが嫌いなので(笑)、実際にあった事件を基にしたストーリーが多いですね。
その作品に真剣佑が登場するか? それは彼自身が役に魅力を感じるかどうかだけど、今後、何らかの形で同じ作品に関わる可能性はあるよね。もっと将来的には(郷敦も含めた)3人でハリウッド映画に携わることも期待してもらっていいと思いますよ」
逝去するまで、映画製作や家族への情熱を失わなかった千葉さん。そんな父に真剣佑はインスタグラムで、“どこにいても、あなたは私の心の中にいる”と、英語でメッセージを送っている。
そしてもちろん千葉さんの熱い生きざまは、私たちの心の中でも生き続けるだろう――。