■七年目の決別の裏側
降板には、どのような経緯があったのだろうか――。テレビ局関係者が明かす。
「各シーズンが終わるタイミングで、水谷さんにお伺いを立てて“相棒”の続投が決まるシステムになっていました。しかし今回の卒業は、水谷さんやテレビ朝日側の発案ではなく、クランクイン直前に反町さん側から言い出したのです。まだまだ今の体制のまま続いていくだろうと考えていた制作サイドにとっては寝耳に水の出来事でした。
丸6年間演じてきて、今回は区切りのいいシーズン20。そして反町さん自身も、50歳の大台が見えてきています。もはや国民的ドラマとなった『相棒』で役者としての評価を上げましたが、さらに新たな挑戦が必要だと考えたのでしょう。『相棒』はあくまで水谷さんの作品ですからね」
決断にあたり、ある出来事も影響していたようだと続ける。
「今シーズンが終了した後に撮影予定だった『相棒』の新作映画が、コロナ禍で休止になったそうです。もちろん反町さんも出演予定でした。映画化が当面、延期になってしまったことも、一つの要因ではないでしょうか」(前出・テレビ局関係者)
反町から7年目の訣別宣言を突き付けられて、水谷はこのように応えたという。
「反町さんをソリと呼び、プライベートでも連絡を取り合うほど仲がよく、役者としても認めていました。来年、水谷さんは70歳を迎えますし、『相棒』を終えるときまで反町さんがそばにいるものだと考えていたそうです。そんななかでの降板は、水谷さんにとって内心受け入れがたいことでしょう。
しかし卒業を知らされた際には、反町さんの決断にとやかく言う筋合いはないからと、慰留などせずに『わかった』と答えたそうです。水谷さんは周囲に『作品を降りても、ソリとの個人的な付き合いは今後も変わらずにしていくつもりだよ』と話されていると聞いています」(前出・テレビ局関係者)
突然の卒業発表当日に放送された『相棒』の視聴率は、15%。前週から、4%も向上している。