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「父親としてはかなりユニークな人だったと思います。僕らが言うのもなんですけども、一つの時代を築いた父ですから、父が抜けたあと、僕らも頑張っていかなければならないと思います」

 

2月1日、いつもと変わらないハキハキとした口ぶりで挨拶したのは、石原良純(60)だ。

 

同日午前、東京都知事や閣僚を務め、ベストセラー作家でもあった彼の父、石原慎太郎さんが亡くなった。89歳の大往生だった。

 

慎太郎さんは、作家デビュー作「太陽の季節」で芥川賞に輝き、35歳で参議院議員に当選。政界で“タカ派”政治家の急先鋒として頭角を現し、歯に衣着せぬ物言いで、強烈な存在感を発し続けてきた。希代のスターである弟の石原裕次郎さん(享年52)とともに、昭和を代表する兄弟であった。

 

そんな慎太郎さんの次男として生まれた良純は、政界に進んだ長男・伸晃氏(64)と三男・宏高氏(57)、画家の四男・延啓氏(55)のなかでも、いちばんかわいがられていたという。慎太郎さんの知人はこう明かす。

 

「四兄弟のなかでいちばん目をかけられていたのが良純さん。慎太郎さんは、『俺と似ている!』と話していました。

 

食べ物の好みも近く、酒量も同じくらい。大人になってからは、よく一緒に飲んだり、ゴルフに出かけていましたよ。

 

いつもほかの兄弟は、おっかなびっくり慎太郎さんと接していましたが、良純さんは違いましたね。

 

良純さんが小学生のころ、家族全員でヨットに乗り、悪天候で揺れてみんな吐いていたのに、良純さんだけが我慢して吐かなかったそうなんです。このとき慎太郎さんは、“良純はヨットに向いている”と勝手に解釈して、以来良純さんを乗せることが増えたと聞きました」

 

2月4日、レギュラーで出演する『ザワつく!金曜日』(テレビ朝日系)で、良純は父と自身の共通点について明かしていた。

 

「僕が子供のころ、親父に『逗子の海岸に走りに行くぞ』と言われて一緒に行くんだけど、親父はバーッて走っていって、自分一人で遊んでいるだけ。

 

でも、僕なんかも気がついたら、自分の子供をベビーカーに乗せて走ってた(笑)。そんなところが似ているのかもしれない」

 

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