元東京都知事で芥川賞作家の石原慎太郎さん(享年89)が2月1日、都内の自宅で亡くなった。
「都庁で会おうぜ」と’99年、都知事に就任した慎太郎さん。
この選挙戦を圧勝に導いたのは、「裕次郎の兄です」と演説でも口にしていた天国の弟・石原裕次郎さん(享年52)の“応援”があればこそともいえるだろう。
だが、遡って’56年、芥川賞を受賞した『太陽の季節』映画化の際、弟の銀幕デビューを後押しし、世紀の大スターを世に送り出したのは、ほかならぬ兄の慎太郎さんであった。
’96年に出版されミリオンセラーとなった『弟』でも綴られた兄弟の絆は、’68年、慎太郎さんが衆議院議員選挙で初当選した当時の秘蔵写真からもうかがい知ることができる。
史上最高の301万票あまりを獲得し、初めて臨んだ衆院選にトップ当選した慎太郎さんを、「おーい、センセイかい、おい」と裕次郎さんはうれしそうにからかったという。
“天国で飲もうぜ”と今ごろ2人、杯を交わしているかもしれない。