■民放で主演を張る、大泉洋・宮沢りえらは40万円クラス
征夷大将軍・源頼朝役の大泉洋(48)と義時の継母・りく役の宮沢りえ(48)が40万円で続く。2年連続で『紅白』の司会を務めるなど、NHKへの貢献度は十分のように思える大泉。前出のNHK関係者によると、「NHKドラマでの主演経験がない」というのが40万円に留まる理由のようだ。
30万円クラスが小池栄子(41)、中村獅童(49)、山本耕史(45)、新垣結衣(33)。新垣は頼朝の最初の妻で周囲の権力闘争に翻弄される八重を好演し話題だが……。
「新垣さんがNHKのドラマに出演したのは『絆〜走れ奇跡の子馬〜』(’17年)のみ。人気も知名度も抜群の女優さんですが、NHKでの実績はあまりないのです。新垣さんの起用は三谷さんの“鶴の一声”で決まりました。民放の主演ドラマなら最低でも150万円以上なので、NHKでのギャラが最も乖離しているキャストといえるでしょう」(前出・制作関係者)
現在、フジテレビ「月9」の『ミステリと言う勿れ』に主演中の菅田将暉(29)、昨秋『SUPER RICH』(フジテレビ系)でプライムタイムの初主演を果たした江口のりこ(41)は、同局の現在の貢献度では20万円クラスだという。
ちなみに、ナレーションを担当する長澤まさみ(34)のギャラは10万円前後とのこと。
「女優としての大河出演であれば30万円クラス。今作では声のみの出演なので格安です。それでも出演を快諾したのは、やはり三谷さんからの“ご指名”だったからだそうです」(前出・NHK関係者)
民放ドラマと比べると“破格の安さ”ともいえる大河ドラマの出演料。それでも人気俳優たちがそろい踏みするのはなぜか。プロダクション関係者は次のように語る。
「NHKのドラマは出演料は安価でも制作費が潤沢なので、作品のクオリティが高い。大河ドラマのような豪華なセットや多様なロケは、もう民放では難しいでしょう。それゆえ、役者さんの満足度も高く、“ギャラは問わない”と言い切る大御所の方もいます。
また、大河ドラマや朝ドラは民放ドラマに比べ視聴者の年齢層が高く、若い役者さんたちにとっては、これまで認知されていなかった層にも名前を覚えてもらえるというメリットもあります。そうして知名度が上がれば、映画やCMへの出演につながります。事務所サイドとしては、NHKの作品に出演することは“稼ぐ”ためではなく“箔を付ける”ためと考えているのです」
ますますの盛り上がりを見せる『鎌倉殿』。今作で実績を積み、ギャラ大将軍・西田を脅かす役者がいずれ登場するかもーー。