《義高ロスでしんどい》《義高の死、本当に辛いですね…》
5月1日の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の放送後、SNS上にはこんな声があふれた。
市川染五郎(17)演じる木曽義仲の息子・源義高が、政争に巻き込まれ12歳にして悲劇的な死を遂げたのだ。
「わずか5話のみの出演でしたが、視聴者に“薄幸の美少年”という強い印象を残しました」(テレビ誌ライター)
改めて注目を浴びた染五郎は、今回が大河初出演。その素顔は義高同様、大人びているという。
「歌舞伎の家に生まれて幼いころから大人に囲まれて舞台に立ってきたからか、ふだんから高校生とは思えぬほど、物静かでクール。一方で、ベースを弾くのが趣味だったり、マイケル・ジャクソンが好き、お笑いが好き、という一面もあるようです」(芸能関係者)
’18年に八代目市川染五郎を襲名。歌舞伎役者として舞台に立つが、ドラマ出演経験はほぼない。義高役への抜擢の背景は……。
「脚本の三谷幸喜さん(60)の『絶対にいいから』という鶴の一声があったそうですよ」(NHK関係者)
三谷が染五郎を見いだしたのは3年前。三谷が脚本を手がけた歌舞伎『月光露針路日本 風雲児たち』(’19年)でのことだった。
「主演は染五郎さんの父・松本幸四郎さん(49)。三谷さんは染五郎さんについて、『素晴らしい。ずっと見ていられる!』と絶賛していました」(舞台関係者)
そもそも三谷は、染五郎の祖父・松本白鸚(79)の大ファンだとか。
「三谷さんが劇作家になると決意したきっかけが、白鸚さん主演の大河ドラマ『黄金の日日』(’78年)だそうなんです」(テレビ局関係者)
同作は商人が主人公で、庶民の視点から戦国時代を描いた名作。
「幼なじみが処刑されて、白鸚さん演じる主人公がよだれを垂らしながら激しく慟哭するシーンは今でも大河ファンに語り継がれています」(ドラマウオッチャー)
それに感銘を受けたのが当時高校2年生だった三谷少年。
「以来『いつかあの人に脚本を書きたい』と願い続けてきた三谷さんですが、’95年のドラマ『王様のレストラン』(フジテレビ系)で実現。’16年の大河ドラマ『真田丸』では、三谷さんからのラブコールを受けた白鸚さんが『黄金の日日』と同じ役で出演しています」(前出・テレビ局関係者)
『鎌倉殿』の“義高ロス”は、祖父・白鸚による44年前の怪演があってこそだったのだーー。
「白鸚さんに限らず、高麗屋と三谷さんの縁は深いです。幸四郎さんも一緒に仕事をしていますし、染五郎さんにとっては叔母である松たか子さんも三谷作品に参加しています。染五郎さんも、また三谷作品に登場することがあるかもしれませんね」(前出・舞台関係者)
3日に行われたトークショーで「幽霊役でもいいから、また『鎌倉殿』に出演できたら」と話していた染五郎。再登場もあるかも?